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« 『季刊労働者の権利』で拙著書評 | トップページ | Global Democracy Index 2020 »

2021年2月 6日 (土)

パタニティ・リーブ(父親産休)なんだが、どこにも「男」って言葉が出てこない件について

本日、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案要綱」の諮問に対する答申がなされたんですが、

https://www.mhlw.go.jp/content/000735138.pdf

中身は雑多なものも含めていろいろ入っていますが、やはり中心は「男性の育児休業取得促進」というスローガンで出されてきている、出生後8週間以内の休業でしょう。これは、英語でいえばマタニティ・リーブ(母親出産休暇)に対するパタニティ・リーブ(父親出産休暇)なんですが、そういう立て付けにはなっておらず、法案要綱では「出生時育児休業」というなんだか中性的な言葉になっていますね。

二 出生時育児休業の新設
1 労働者は、その養育する子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業のうち、2から16までにより、子の出生の日から起算して八週間を経過する日の翌日まで(出産予定日前に当該子が出生した場合にあっては当該出生の日から当該出産予定日から起算して八週間を経過する日の翌日までとし、出産予定日後に当該子が出生した場合にあっては当該出産予定日から当該出生の日から起算して八週間を経過する日の翌日までとする。)の期間内に四週間以内の期間を定めてする休業(以下「出生時育児休業」という。)をすることができるものとすること。ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、その養育する子の出生の日から起算して八週間を経過する日の翌日から六月を経過する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができるものとすること。

もちろん、「労働者は」と規定しているとはいいながら、この労働者は母親たる労働者では(ほとんど)ありえません。なぜなら、労働基準法がこう規定しているからで、

(産前産後)
第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
② 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。

微妙にずれは発生しうるとはいいながら、おおむね出生後8週間までに「出生時育児休業」を取得できる親である労働者というのは、それが産後休業期間に当たる母親たる労働者ではないので、まあほとんどの場合父親になるでしょうなあ、というやたらめったら持って回った、誰に向けて解読せよと言っているんだといいたくなるような、複雑怪奇な規定ぶりになっておりますな。

こういうのをみると、あっさりパタニティ・リーブという言葉で済ませられる英語がうらやましくなります。

 

 

 

 

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コメント

(特別)養子縁組の問題でしょうか?
英語では法律上もそこはスルーなのか、はたまた法律は同様にややこしいのか…

それとも予定日前の出生に関する予定日後
8週のずれのせいでしょうか...。
確かに予定日前の出生は早ければ早いほど特に出産直後は大変なことが多いので、基準法上は(育休のおかげで)表面化していないですけど、この規定ぶり(取れる日について)は大事ですね。

パートナーが男性でない場合も想定されているのでは?

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