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2021年1月21日 (木)

「白地から書く力」、それを「素人力」という

朝日の記事で、

https://www.asahi.com/articles/ASP1H3Q10P15UTFK010.html(重用された経産官僚 「白地から書く力」頼った安倍政権)

 今井首相秘書官ら経済産業省出身の官邸官僚が力を持ち、安倍政権は「経産省内閣」とも呼ばれた。なぜ、彼らは重用されたのか。入省1年目からたたき込まれる、ある能力があるという。・・・・

いや、それって要するに「素人力」でしょ。

全然専門知識のない人さまの分野に入り込んで、知らない強みを存分に発揮するというのは。

実は私は、いわゆる官邸主導を必ずしも否定しないし、ある局面では必要だとも思っている。

専門家がきちんと議論して設計図をあれこれ書いても、利害関係が絡み合ってなかなか実行に移せない時には、蛮勇をふるって設計図を実行に移してしまうことが必要な局面というのはある。

それは本来的な意味での「政治」の役割であって、そういう政治主導、官邸主導というのは、ものによっては必要だし、不可欠なこともある。

でも、それはいかなる意味でも「白地に(素人の強みで好き放題に)絵を描く」こととは違うんだな。

素人力だけで突き進むと、「ぼくがかんがえたさいきょうの」政策が華麗に花開くことになる。

安倍政権の「働き方改革」についても、局部的にはいろいろ変なところもあるとはいえ、総体的には決して白地に官邸が絵を描いたわけではなく、労働時間規制にしても同一労働同一賃金にしても、すでに山のような議論がされたものに決断を下したものであることを確認した方がいいと思う。

 

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コメント

これは近年の審議会や有識者会議などにもみられる傾向ですね。

最近の教育再生実行会議もそうですが、必ずしも当該分野の専門家ではない、それまでの専門的議論の文脈には疎い人間をいれて横車を押して「抜本的改革」を目論む流れがありますね。

結局、政治に力がないということでしょう。

政治家が専門的議論の蓄積の上にたって決断を下すということができないので、利害関係者でも従来的な専門家でもない、新奇な素人の突破力、「素人力」に頼って事態を動かそうとする。

しかし、その結果は混乱と停滞しかもたらさないというのは現実が示すとおりです。

素人の跋扈が数十年におよぶ政治行政改革の結末であったということでしょう。


いや、民主制の本質が「素人政治」である以上、これが一つの「民主化」の姿であるのも否定できないところではあります。

けれども、民主制がまともに機能するには、利害をもつ素人と専門家の参与の上で政治の責任ある決断を必要なわけです。

なんの責任も負わない、(表面上は)利害関係のない(でも実は利害があるのを隠蔽している)素人に好き勝手させるのは民主制からの逸脱でしょう。

一連の政治行政改革がある種の「民主化」を志向していたのは間違いなく、それゆえ支持されたわけですが、このような結末を迎えたということは、そもそも方向性が間違っていたといわざるを得ないですね。

改革を推し進めた関係者は責任を取るべきでしょうね。へらへら勲章なんてもらっている場合ではなく、返上すべきでしょう。

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