【GoTo書店!!わたしの一冊】第1回 アニメーターはどう働いているのか@『労働新聞』
『労働新聞』といってもピョンヤンの方じゃなくって・・・というのは定番の台詞ですが、日本の労働業界紙の『労働新聞』の新年最初の1/11号から「GoTo書店!!わたしの一冊」という何人かによる書評コラムが始まりまして、その第1号として、わたくしが松永伸太朗さんの『アニメーターはどう働いているのか』を紹介しております。
https://www.rodo.co.jp/column/99888/
本書は令和2年度労働関係図書優秀賞を受賞した作品だ。著者には昨年12月、私の司会で労働政策フォーラム「アニメーターの職場から考えるフリーランサーの働き方」の基調講演とパネルディスカッションにも出演していただいた。
昨年来のコロナ禍で、フリーランス対策は政府の大きな課題になりつつあり、その中で注目を集めているのが、本書のテーマであるアニメーターである。何しろ、いまや日本の国策となったクール・ジャパン戦略の中核に位置するのが、最も競争力のある輸出財ともいわれる日本のアニメだからだ。
アニメーターといえば、一昨年にNHKの朝の連続テレビ小説「なつぞら」で、広瀬すずが演じた奥原なつを思い出す人も多いだろう。モデルとなった奥山玲子は、東映動画で共働き差別に抗議して労働争議を繰り広げていた。しかし、今や日本アニメを支えるアニメーターたちの大部分はフリーランスという就業形態であり、出来高制の下で極めて低賃金で働いていることが、近年問題提起されつつある。上記フォーラムではアニメーターの職業団体や労働組合の方々も登壇し、解決策を論じた。…
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