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2020年11月 4日 (水)

いやだから、そいつは「ジョブ型」じゃねえんだって

また日経新聞ですが、

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65790950T01C20A1MM8000/(賞与の差、課長級で2倍 三井住友海上でジョブ型導入)

 三井住友海上火災保険は2021年からジョブ型の働き方を取り入れる。上司が社員1人ずつにジョブディスクリプション(職務定義書)を定め、成果を報酬に反映する。賞与の成果反映部分に差をつけることで、生活給も含めた金額の差は同クラスで2倍に広がる。サービスや業務のデジタル化を進めるなか、旧来型の仕組みでは人材の確保が難しいと判断した。・・・

いやだからさ、そいつは成果主義のリベンジであって、「ジョブ型」じゃねえんだって。

どんなに定義を緩く解釈したって、「上司が社員1人ずつにジョブディスクリプション(職務定義書)を定め」たりしてた日にゃ、「ジョブ型」なんかにゃなりようがねえべさ。目標管理を『ジョブ』という名前でやる成果主義のメンバーシップ型としかいいようがない。

ちなみに、「年俸制への完全な切り替えは影響が大きいと判断し、当面は配置や報酬の算定で勤続年数も評価する」らしいので、もっとメンバーシップ型が濃厚ではありますが。

 

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コメント

貴社のジョブ型本気度指数〜10%未満、といった所でしょうか…(笑)

業績賞与やコミッションで社員間のパフォーマンスに対して報酬で差を付けること自体は、個人間公正(individual equity)の原理から見ても特に変な話ではありませんが、それが今でも日本企業で働く人たちの年収の中でより大きな割合を占めていく事態を見るたびに、「一般社員であっても(経営者と同様に)会社と一体、社員全員が会社業績の変動リスクを負うのが筋でしょ」というメンバーシップ型社員の泣き所に付け込んだ、一種の搾取に見えますね。他方、ジョブ型における一般社員の報酬は市場価格に対応した固定的なベースサラリーがメインであって、日本企業のように会社業績の変動を大きく反映させる賞与が年収の中に大きな割合で占めることはなく、労働者全員に過大な会社業績リスクを負わせているように見えます。まあ、これは日本企業における正社員の過度な雇用保護の代償なのでしょう。

一方で今、某日系航空会社のコロナ禍における大勢の余剰人員に対する雇用受け皿として、某自動車会社や各県知事が「彼らの雇用を一時期にでも受け入れる」と表明している事態は、メンバーシップ型の日本企業ひいては日本社会全体の「大いなる美点」と言えますね。これがジョブ型企業であれば、職種やジョブが自社が求めるポジションと異なれば(彼らがいかに「優秀」であったとしても)むやみに採用することはまずあり得ませんから。

読まなきゃよいのですけど・・・
外資系と名乗られるのですから、そもそも”それ”が日本社会にとって何が優位とおっしゃってらっしゃるのかなあ?という答責性はあると・・・源氏名ではないでしょう?
資本の属性が替わればよいのであればそうなればよいと思うのですが、語彙は違えども数年前にこのサイトから葬られた方と本質は変わらないように思われます。
私は時間に余裕がありますが・・・投稿時間を以前より鑑みると外資って余裕があるんだなあと・・・

Kohchanさんのつぶやきの含意はわかりかねますが… とりわけジョブ型のエントリに関してコメントする私自身、外資系「人事」の仕事であれこれ思うことを〜一部は繰り返しになりますが、普段あまり触れてない点を中心に、改めて… 何かしら読者のご参考になれば嬉しいですね:

〜じつに企業の雇用施策や労働慣行は、各国や各地域社会の経済、教育や社会保障などのサブシステムひいて関連業界の競合企業動向に大きく影響を受け、与え合う。業界の垂直統合が深く(系列や下請けの程度)や企業規模が大きければなおさらで、外部からの独立中立という自社ポジションはありえない。例えば、長らく多くの日本企業(特に大企業)は「新卒採用」という労働市場エントリポジションで卒業ホヤホヤの学生たちを一斉に待ち受け、組織の一年分の新陳代謝に必要なだけの要員を一括大量調達してきたが、競合企業がそうする以上、その経済合理性は(ゲーム理論上でも)確かにあった。

〜いわゆるメンバーシップ型雇用施策の最大の特徴は、この「新卒一括採用」への偏重(偏愛)〜すなわち組織に必要な年度要員計画上の人材全体の調達をこのポイント一点に絞り込むという、企業各社の集中選択した結果によってもたらされる。したがって、それが日系であれ外資系であれグローバルであれローカルな企業であれ、今後新卒採用とは異なるタイミングで組織に必要な人員を調達する比率を増やしていくことが、現状から新しい方向へ動いていく(あるいは現状から脱却する)ための合理かつ実務的なアプローチであろう。

〜その一方で、個別企業における雇用人事政策(採用ポリシーや人事制度や労務施策)は、(企業内)労働組合がある場合とない場合とでまた業界特性(参入規制の多寡など)によって進め方やスピードは異なるものの、各社各様のアプローチが可能なはずある。すなわち、各企業の経営方針や事業計画に応じて、必要なタイミングで必要なポジションに相応しい人材を適切なアプローチで社内外の労働市場から適宜見出し調達していけばよい。すると、そこには必ず軋轢やらトレードオフ等の問題が生じる。それは避けられない。なぜなら、少なからず優秀な人材が思いを立って関係者を巻き込みながら異動/移動していくのだから。(しかしものは考えようで、それを新たな価値を見出すための建設的対立 constructive conflictと捉えたい)

〜つまるところ、私のような企業人事屋(HR) の仕事上の最大の目標は「会社組織を強く」していくことで、それ以上でもそれ以下でもない。また、会社を強くするという人事屋としての仕事ぶりに日系も外資系もローカルもグローバル企業も関係ない。No excuse。では、組織を強くするために人事部/人事屋ができることは何か…。それをビジネスの視点で考え続け、現実的な代替案を練り、必要な関係者を巻き込み、会社のポリシーやプロセス、社会のレギュレーションに沿って、シンプルな解決へ導く〜コロナ禍でめまぐるしく動く経営方針と折り合いを付けながらも、淡々とこうした行動を日々の実務で実践していくだけである。

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