ジョブ型雇用は日本の企業と大学をどのように変えていくのか@『月刊先端教育』12月号
事業構想大学院の『月刊先端教育』が「新しい働き方と教育 雇用システムの転換に先駆ける」という特集を組んでいて、その冒頭に私のインタビュー記事が載っています。
https://www.sentankyo.jp/archives/202012
(目次)
◆大特集
新しい働き方と教育
―雇用システムの転換に先駆ける日本型雇用の見直し、ジョブ型が本格化
ジョブ型は企業と教育をどう変えるか
労働政策研究・研修機構 労働政策研究所所長 濱口桂一郎経産省・報告書が示す人材戦略の方向性
人材版伊藤レポート
経済産業省 産業人材政策室 森本卓也キャリア意識を育む「生きたモデル」を
東京理科大学教授 宮武久佳「採用学」から見るジョブ型のインパクト
神戸大学大学院 経営学研究科准教授 服部泰宏待遇格差を巡る最高裁判決を読み解く
杜若経営法律事務所弁護士 向井蘭SAPのグローバル人事戦略
SAPジャパン 人事本部 石山恵里子人事部、マネージャーの役割が変わる
学習院大学 経済学部教授・副学長 守島基博ジョブ型における評価制度のポイント
あしたのチーム代表取締役社長 髙橋恭介「個」が問われる時代のキャリア戦略
Kipples代表 日比谷尚武ジョブ型で変わる大学院生の採用
アカリク代表取締役社長 林信長Self-starterが集う9年一貫教育
国際高等専門学校校長 ルイス・バークスデール高度会計人育成プログラムを展開
高崎商科大学学長 渕上勇次郎
高崎商科大学広報・入試室室長 鈴木洋文“本物”に触れる学びを重視
順心広尾学園 広尾学園中学校・高等学校理事長 池田富一
(拙インタビュー)
第一人者が語る雇用システムの行方
「ジョブ型雇用は日本の企業と大学をどのように変えていくのか」昨今、ジョブ型雇用をめぐり多くの言説が交わされているが、その中には誤解に基づくものも多い。「ジョブ型正社員」の拡大を早くから提唱してきた労働政策研究・研修機構労働政策研究所長の濱口桂一郎氏に、ジョブ型を正しく理解するための視点、今後の展望を聞いた。
「ジョブ型=成果主義ではない」ジョブ型をめぐる多くの誤解
「成果主義のリベンジ」としてジョブ型に取り組む企業も
経団連は産学で変革に挑戦 ジョブ型で大学は変わるのか
ジョブが壊れてタスクに、欧米で高まる危機感
ハイエンドのジョブとプロフェッショナル教育の行方
――日本ではハイエンドを目指して、ビジネススクールに通うような社会人は少数派です。今後、エリート養成や専門家育成の必要性は高まっていくと思いますか。欧米ではハイエンドのジョブは、外部のビジネススクール出身者などをマネージャーとして採用して任せることも多く、普通の大学を卒業した人が就くような仕事ではありません。一方、日本企業が今まで何をやってきたかというと、メンバーシップの中の忠誠心が高そうな社員をビジネススクールに派遣し、留学から戻っても勉強したこととは関係ない仕事を担当させたりしていた。日本企業が、そうした人材育成のあり方を本気で変えていこうとしているかが問題だと思います。また、人材の供給元をどのように充実させるかも難しい。ハイエンドのジョブが今後拡大するのであれば、そこを目指した人材養成機関をつくり、多くの人の入口とは違うところに局所的なハイエンドな人向けの入口を増やすのはあり得るかもしれません。ただし、それはあくまで一部の限られた人たちです。みんながハイエンドを目指して、プロフェッショナルになれるわけではない。ハイエンドのジョブは、もともと業績評価が重視される世界であり、今日お話ししたようなジョブ型、メンバーシップ型の分類で論じるような意味でのジョブ型ではありません。ハイエンドを担うのは少数の人たちですから、大多数の働き方とは異なります。「ジョブ型社会ではみんながプロフェッショナルを目指すべき」といった議論は、ハイエンドとローエンドを一緒くたに扱っており誤った理解です。
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もはや
URLにあるように
めちゃくちゃ。
なんで日本はこうなるんだろう。
投稿: ほぺいろ | 2020年10月31日 (土) 09時07分