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2020年8月26日 (水)

兼業・副業の労働時間ルール

今朝の日経に、こんな記事が出ているんですが、

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63040100V20C20A8EE8000/社員が副業先の残業を事前申告 政府、9月に新ルール

副業をする人の残業時間について、厚生労働省は働く人が勤務先に事前申告するルールを9月から始める。働き手が本業と副業とでどう働くかを自由に検討できるようにし、副業を促す狙い。企業による就労時間の管理もやりやすくなるとみられるが、働きすぎる人が増える恐れもあり、厚労省は企業に健康チェックなどの充実を求める。

厚労省は8月中に副業・兼業の新たな指針を公表し、働く人に本業と副業それぞれの勤務先に残業の上限時間を事前申告するよう求める。・・・・

一瞬目を疑いました。

いや、中身自体は、既に労政審労働条件分科会で議論され、方向性が出ているんですが、新たなルールを9月から始めるとか、8月中に新たな指針を公表するとか、書かれていて。え?今日って8月26日でしたよね。8月って今日を入れてもあと6日しかないんですけど、来週火曜日から新ルールを適用するって、それ本気?まさか来年9月ってことじゃないよね。

実は、今年3月末の法改正によって、労災保険については兼業・副業の合算ルールが適用されるので、日経記者の頭の中でそれらがごっちゃになった可能性がありますね。労災保険の方は先に決着したので9月から施行ですが、まだ議論の真っ最中の労働時間ルールを、来週火曜日から変えられると思っている日経記者の感覚に興味が湧きます。

おそらくは、明日の労働条件分科会で決着を付けたいと、少なくとも厚労省サイドは考えているんでしょう。だけど、それで来週火曜日から扱いを変えるなんて、どこかの独裁国家みたいなわけにはいかないんですよ。ほんと、日経新聞の理想国家ってどこなんだろう。

(追記)

と思ってたら、ほんとに9月から、つまりあと5日後には改訂ガイドラインを実施するようです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200827/k10012586471000.html(副業の長時間労働防ぐ 新ガイドライン9月導入へ)

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に本業以外にも仕事をする副業や兼業は今後、さらに増えるとみられています。厚生労働省は企業が働く人からの自己申告で副業などの時間を把握し、長時間労働を防ぐとした新たなガイドラインを9月から導入することになりました。・・・ 

27日の審議会では労働組合の委員から「働く人は立場が弱いので労働時間などをきちんと申告できるのか懸念がある」などという意見も出されましたが、話し合いの結果、ガイドラインの案は了承されました。 

労使とも了承したので確かに実施できますね。改訂ガイドライン案もアップされています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000663596.pdf

その「簡便な労働時間管理の方法」というのはこういうものです。

オ 簡便な労働時間管理の方法
(ア) 趣旨
副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方については上記のとおりであるが、例えば、副業・兼業の日数が多い場合や、自らの事業場及び他の使用者の事業場の双方において所定外労働がある場合等においては、労働時間の申告等や通算管理において、労使双方に手続上の負担が伴うことが考えられる。
このため、副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方について、上記によることのほかに、労働時間の申告等や通算管理における労使双方の手続上の負担を軽減し、労基法に定める最低労働条件が遵守されやすくなる簡便な労働時間管理の方法(以下「管理モデル」という。)として、以下の方法によることが考えられる。
(イ) 管理モデルの枠組み
管理モデルは、副業・兼業の開始前に、当該副業・兼業を行う労働者と時間的に先に労働契約を締結していた使用者(以下「使用者A」という。)の事業場における法定外労働時間と時間的に後から労働契約を締結した使用者(以下「使用者B」という。)の事業場における労働時間(所定労働時間及び所定外労働時間)とを合計した時間数が単月 100 時間未満、複数月平均 80時間以内となる範囲内において、各々の使用者の事業場における労働時間の上限をそれぞれ設定し、各々の使用者がそれぞれその範囲内で労働させることとするものであること。また、使用者Aは自らの事業場における法定外労働時間の労働について、使用者Bは自らの事業場における労働時間の労働について、それぞれ自らの事業場における 36 協定の延長時間の範囲内とし、割増賃金を支払うこととするものであること。
これにより、使用者A及び使用者Bは、副業・兼業の開始後においては、それぞれあらかじめ設定した労働時間の範囲内で労働させる限り、他の使用者の事業場における実労働時間の把握を要することなく労基法を遵守することが可能となるものであること。
(ウ) 管理モデルの実施
a 導入手順
副業・兼業に関する企業の事例において、労務管理上の便宜や労働者の健康確保等のため、副業・兼業の開始前に、あらかじめ使用者が他の使用者の事業場における労働時間や通算した労働時間について上限を設定し、労働者にその範囲内で副業・兼業を行うことを求めている事例がみられる。
管理モデルについても、一般的には、副業・兼業を行おうとする労働者に対して使用者Aが管理モデルにより副業・兼業を行うことを求め、労働者及び労働者を通じて使用者Bがこれに応じることによって導入されることが想定される。
b 労働時間の上限の設定
使用者Aの事業場における1か月の法定外労働時間と使用者Bの事業場における1か月の労働時間とを合計した時間数が単月 100 時間未満、複
数月平均 80 時間以内となる範囲内において、各々の使用者の事業場における労働時間の上限をそれぞれ設定する。
月の労働時間の起算日が、使用者Aの事業場と使用者Bの事業場とで異なる場合には、各々の使用者は、各々の事業場の労働時間制度における起算日を基に、そこから起算した1か月における労働時間の上限をそれぞれ設定することとして差し支えない。
c 時間外労働の割増賃金の取扱い
使用者Aは自らの事業場における法定外労働時間の労働について、使用Bは自らの事業場における労働時間の労働について、それぞれ割増賃金を支払う。使用者Aが、法定外労働時間に加え、所定外労働時間についても割増賃金を支払うこととしている場合には、使用者Aは、自らの事業場における所定外労働時間の労働について割増賃金を支払うこととなる。
時間外労働の割増賃金の率は、自らの事業場における就業規則等で定められた率(2割5分以上の率。ただし、使用者Aの事業場における法定外労働時間の上限に使用者Bの事業場における労働時間を通算して、自らの
事業場の労働時間制度における法定労働時間を超える部分が1か月について 60 時間を超えた場合には、その超えた時間の労働のうち自らの事業場において労働させた時間については、5割以上の率。)とする。
(エ) その他
a 管理モデルの導入の際の労働時間の上限の設定において、使用者Aの事業場における1か月の法定外労働時間と使用者Bの事業場における1か月の労働時間とを合計した時間数を80時間を超えるものとした場合には、翌月以降において複数月平均 80 時間未満となるように労働時間の上限の設定を調整する必要が生じ得る。
このため、労働時間の申告等や通算管理における労使双方の手続上の負担を軽減し、労基法に定める最低労働条件が遵守されやすくするという管理モデルの趣旨に鑑み、そのような労働時間を調整する必要が生じないように、各々の使用者と労働者との合意により労働時間の上限を設定することが望ましい。
b 管理モデルの導入後に、使用者Aにおいて導入時に設定した労働時間の上限を変更する必要が生じた場合には、あらかじめ労働者を通じて使用者Bに通知し、必要に応じて使用者Bにおいて設定した労働時間の上限を変できるよう、あらかじめ、変更があり得る旨を留保しておくことが望ましい。
c 労働者が事業主を異にする3以上の事業場で労働する場合についても、使用者Aの事業場における法定外労働時間、使用者Bの事業場における労働時間、更に時間的に後から労働契約を締結した使用者C等の事業場における労働時間について、各々の使用者の事業場における労働時間の上限をそれぞれ設定し、各々の使用者がそれぞれその範囲内で労働させ、使用者Aは自らの事業場における法定外労働時間の労働について、使用者B及び使用者C等は自らの事業場における労働時間の労働について、それぞれ割増賃金を支払うことにより、管理モデルの導入が可能である。
d 管理モデルを導入した使用者が、あらかじめ設定した労働時間の範囲を逸脱して労働させたことによって、時間外労働の上限規制を超える等の労基法に抵触した状態が発生した場合には、当該逸脱して労働させた使用者が、労働時間通算に関する法違反を問われ得ることとなる。

 

 

 

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