『労働政策講義 2019-2020』
リクルートワークス研究所から『労働政策講義 2019-2020』をお送りいただきました。全文はこちらで読めます。
https://www.works-i.com/research/works-report/item/wu2019-2020.pdf
労働組合、労働時間から始まって、最後が外国人労働者まで、まあかなり広く日本の労働政策をカバーしています。
ただ、『日本の労働法政策』を書いた身からすると、やや局所的というか、全体的なバランスがどうかなという感じはします。一番典型が冒頭の「日本における戦後の労働政策史」ですが、大まかな時代区分なのかというとそうでもないし、分野別なのかというと、「炭鉱政策の開始」のようなやたらに細かな項と「雇用の流動化」のようなマクロな方向性の項が混在し、やや思いつきで項目を並べただけの感があります。他の項目も、それぞれが単独の読み物として書かれたのであればそれなりに意義はあるのでしょうが、全体をまとめて分厚い『なんとか講義』という本にすると、いささかバランスが悪い感は否めません。
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