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2020年7月14日 (火)

ロイターの「ジョブ型」記事に登場

いまやマスコミに「ジョブ型」の字を見ない日はないくらいですが、ロイター通信の「アングル:日立が進める「ジョブ型」雇用、日本での普及に懐疑的見方も」という記事に、わたくしもちらりと登場しています。

https://jp.reuters.com/article/hitachi-idJPKCN24F16C

 日立製作所(6501.T)は来春、各ポストの職務を明確にして最適な人材を充てる「ジョブ型」雇用を国内の全従業員約15万人を対象に導入する。日本企業で伝統的に採用されてきた一括採用・年功序列・終身雇用といった「メンバーシップ型」雇用からの大転換だ。新型コロナウイルスの影響による在宅勤務の広がりもあり、導入機運が高まる人事制度だが、日本の企業社会に根付いていくかは、懐疑的な見方もある。・・・・

という書き出しから始まって、日立の中畑最高人事責任者、同志社大学の太田肇さんのコメントが続き、最後に私が登場してこう喋っています。

・・・産業による違いもある。日本でジョブ型の呼称を広めたとされる労働政策研究・研修機構(JILPT)労働政策研究所の濱口桂一郎所長は、電機産業でジョブ型の取り組みが進んでいるのは、工場の構内請負化が進み、現場労働力の多くが直接雇用ではなく外部化しているからだと指摘する。
 欧米で典型的なジョブ型とされる工場作業員は、職務記述書に記された範囲に作業内容が限られ、企業側からすればむしろ日本型のシステムより硬直的とされる。自動車などの産業では、製造現場での正規従業員の比重は依然として大きい。濱口氏は「日本車メーカーが、GMやクライスラーのようなシステムを導入するだろうか」と指摘する。 

これ、日本で特にアメリカの労使関係を研究している人だったら、みんな似たような感想を漏らすと思います。

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コメント

わが国を代表する巨艦日立さんが率先して全社員対象に「ジョブ型」を導入する社会的意義とインパクトは、実はかなり大きいものではないかと感じます。その後、例えばトヨタ自動車さんが(全社員対象でなくても)管理職限定でジョブ型を部分導入した場合(ハイブリッド型とでも申しましょうか…)、日本企業全体の明確なジョブ型への潮流変化が堰を切ったように起らないとも言い切れません。

ただし私の懸念は、四半世紀前の大ブーム「成果主義」にもあったように一種の熱病におかされたような状態で多くの日本企業が業界規模等関係なく訳の分からないままとにかく自社の人事制度を外形的に「ジョブ型」へ変更しておけばいい(一方で会社の人事権は手放さずに)という変なことにならないようにということです。

以下、同引用記事の注目すべき箇所を、勝手ながら引用させていただきます。
ーーーー
中西宏明会長はロイターの取材で、日本の従業員は現在の人事システムでは「自分で手を挙げ、自力で仕事の成果をつかみ取るという感覚がもてない」との認識を語った。社内調査では、エンゲージメント(やりがい)の面で日本が最低だったという。日立ではジョブ型を通じ、従業員がキャリアを意識してスキルを磨き、社命がなくても希望のポストに自ら手を挙げるようになると期待を寄せる。

モノづくり中心の時代は、顧客の求めに応じる「受け身」が許容されたが、社会イノベーションでは顧客の課題のあぶり出しが重要となる。日立の中畑英信最高人事責任者(CHRO)は「プロアクティブ(能動的)な動きが求められる。ジョブ型で仕事がわかっている方が合う」と話す。

日立の中畑氏は「(職務記述書の)要件に合っていない人が結構出てくるかもしれない」と話す。要件を満たせなければ別の仕事を探す必要性が生じ得るが、年齢を重ねると、社外で探すのは容易ではない。労働者の権利が厚く保障されているため、企業も簡単に解雇できない。

日立は、ジョブ型を報酬に反映する24年度までに、従業員が必要なスキルを身に付ける時間と機会を提供する。「日立には日本人が15万人いる。これだけでマーケットが出来る。まずは日立の中でやればいい」と中畑氏は語る。

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