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2020年7月 1日 (水)

リサーチアイ「フルタイム労働を襲ったコロナショック」

Takami_t_20200701163801 引き続き、JILPTの高見具広さんがコロナにかかわってリサーチアイ「フルタイム労働を襲ったコロナショック─時短、在宅勤務と格差」をアップしています。これは先月JILPTが発表した個人調査の結果をもとに、労働時間への影響と在宅勤務における格差が拡大再生産されている姿を浮き彫りにしています。

https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/039_200701.html

これはもうぜひリンク先の分析をじっくりと読んでその分析の切れ味を味わってほしいところですが、最後の方の一節だけ、引用しておきますと:

・・・・整理した表1をみると、高所得層ほど、在宅勤務への早期移行がなされ[注13]、労働時間変動が少なく、収入を維持していることがうかがえる。高所得層ほど、働く場所を柔軟に移行できたこともあって、働く時間の変動を最小限に抑え、収入低下も防いだという構図が見えてくる[注14]。逆に、低所得層ほど、コロナ禍の影響を強く受け、労働条件が変動(労働時間減少、収入低下)したと言うことができる。
もともとの所得階層が高いほど労働条件を維持することができ、所得階層が低いほど維持できない。極端に言うと、働く時間・場所の変動を媒介として「格差が再生産された」局面だったようにも読める。

おわりに

暴風が吹き荒れる中、それに対処する資源には厳然たる階層格差があり、それが格差増幅にも直につながりうるという、危機の時代がもつ恐ろしさを見せつける調査データである。労働政策のみならず、広く社会政策のあり方を考える際に顧みなければならない事実を提示している。 

 

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