労働時間の減少と賃金への影響@JILPT高橋康二
JILPTの高橋康二さんが、JILPTのアンケート調査の個票を用いて、新型コロナウイルス「第一波」によって誰の労働時間が減少したのか、その際、労働時間の減少と賃金の減少がどの程度結びついていたのかを分析しています。
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/037_200618.html
彼の分析の着眼点は「労働時間を失う」という点です。「おわりに」から引用すると
労働研究とは、抽象化して言えば、労働時間とその対価としての賃金の分析に他ならない。しかし、自戒を込めて言うならば、日頃の研究において、雇用や仕事を失うという視点は持っていても、「労働時間を失う」という視点は忘れられがちである。また、労働時間が失われた時に、それが賃金の減少に直結するのか否かを考えることも、必ずしも多くはない。
本レポートでは、新型コロナウイルス「第一波」の雇用・就業への影響が、(リーマン・ショック後の不況期とは対照的に)休業者の増加など労働時間の減少という形であらわれたことに着目して、「労働時間を失う」という視点を取り戻した上で、分析を行った。
その結果、「第一波」の中で「飲食店、宿泊業」などの幾つかの産業で労働時間が集中的に失われたこと、男性より女性の労働時間が失われたこと、パート・アルバイトや派遣労働者、中小企業労働者においては労働時間減少が賃金減少にストレートに結びつきやすいことなどが明らかになった。 ・・・
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