フランス破棄院のUber判決
フランスの破棄院(最高裁)がUber運転手の労働者性を認めたと話題になっていますが、
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56464250W0A300C2000000/
フランス最高裁(破棄院)は4日、米ウーバーテクノロジーズと同社の運転手に雇用関係があるとの判断を下した。ウーバー側の運転手が自由に働き雇用関係は無いとする主張を退けた。運転手の保護につながる一方、同社の負担増となる可能性がある。世界で広がる同様のビジネスモデルにも影響を与えそうだ。
世界でいちばん注目されているタクシー型のUber運転手については初の判決なんでしょうが、実はフランス破棄院は一昨年11月に食品のデリバリーのTake Eat Easyの配達人について労働者性を認める判決をしているので、その延長線上の判決だと思われます。
日本でも最近、やたらにUber Eatsのサックを背負って自転車を走らせる人が目につくようになりましたが、そっちに近いのはこのTake Eat Easyですね。
興味深いのは、フランスのマクロン政権は去る2019年11月にモビリティ法という法律を作り、プラットフォーム事業者が憲章と呼ばれる契約のひな形をつくって適切なルールを設定すれば、労働者としての性質決定をしないということにしたにもかかわらず、平然とそれを踏みにじって(?)淡々とこれまで通りの労働者性判断をやったという点が興味深い点だと思いますね。
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