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2020年3月31日 (火)

石塚史樹他『福祉国家の転換』

507932 石塚史樹・加藤壮一郎・篠田徹・首藤若菜・西村純・森周子・山本麻由美『福祉国家の転換 連携する労働と福祉』(旬報社)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.junposha.com/book/b507932.html

労働政策と福祉政策、労使関係と社会保障、雇用と社会扶助など、
実際には重なり合う密接な関係の領域ながら、結びつけて議論されてこなかったインターフェイスに、学際的に迫る! 

本書は、生活経済研究所の比較労働運動研究会の成果ですが、若手研究者たちがドイツ、スウェーデン、デンマークといった諸国の労働と福祉周りのテーマを取り上げています。

はじめに 篠田 徹
第1章 ドイツにおける「ミニジョブ」という働き方の現状と課題 森 周子
第2章 ドイツにおける雇用社会の新展開――内需志向産業に注目して 石塚史樹
第3章 グローバル化に対して労働組合は何ができるか 首藤若菜
第4章 スウェーデン福祉国家の変化――アクティベーション政策を手がかりとして 山本麻由美
第5章 スウェーデンにおける労働移動を通じた雇用維持システム 西村 純
第6章 デンマークにおける積極的社会政策の変遷――公的扶助受給者への政策アプローチを中心に 加藤壮一郎
おわりに 篠田 徹

このうち、首藤若菜さんや西村純さんの章は、近年の彼らの著書でも取り上げているテーマで、本ブログでも何回か紹介してきましたし、他の章も多くはそれほど意外感を与えるものはなかったのですが、第2章の石塚史樹さんのところは、これまでのドイツ型人事管理、ドイツ型労使関係のイメージとは対極に位置するような、ある種ドイツ型ブラック企業論とでもいうべき論文になっていて、大変興味深いというか、をいをいほんとかよ、そうなのかよ!?という感じで、ページをめくる手ももどかしい感じでした。

第2章 ドイツにおける雇用社会の新展開――内需志向産業に注目して 石塚史樹
本章のポイント
1 従来の雇用労働に関する理解とその問題点
2 ディスカウンターの急成長
3 ディスカウンターの労働問題
4 アルディの組織構造
5 従業員構成と人事秩序
6 技能形成・雇用ルール
7 仕事管理・業績管理
8 雇用労働に関する新しい像
コラム:ディスカウンターの思わぬ効用

取り上げているのは、ディスカウンター(安売り屋)と呼ばれる大規模食品小売業で、これまでドイツ労働研究が焦点を当ててきたフォルクスワーゲン等を始めとする重厚長大型の外需型製造業とは対極に位置する内需型サービス業です。本章ではアルディという業界最大手の会社を取り上げています。

ここが凄いんだわ。大量に採用して使い潰して、勝ち残ったのを昇進させていくという、POSSEに出てくる典型的なブラック企業を彷彿とさせる人事管理なんですね。詳しくは、是非本書を手にとって読んでみてください。

これもまたドイツの一面。

 

 

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