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2020年3月30日 (月)

土岐将仁『法人格を越えた労働法規制の可能性と限界』

L24334 土岐将仁さんより『法人格を越えた労働法規制の可能性と限界-個別的労働関係法を対象とした日独米比較法研究』(有斐閣)をお送りいただきました。ありがとうございます。大テーマに挑んだ大作です。

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641243347

労働契約上の使用者以外の第三者も,資本関係・企業間契約を通して使用者に影響を与えることがある。本書では,労働法規制の名宛人は誰かという観点から,丁寧な比較法的分析を基礎として,第三者に法規制を及ぼすことの可能性と限界を探究する

第1章 序 論
 第1節 問題の所在
 第2節 日本法の分析
 第3節 日本法の特徴と外国法分析の課題
第2章 ドイツ法
 第1節 はじめに
 第2節 最低賃金に関する規制
 第3節 労働安全衛生に関する規制
 第4節 差別禁止に関する規制
 第5節 労働者派遣に関する規制
 第6節 解雇に関する規制
 第7節 その他の規制
第3章 アメリカ法
 第1節 はじめに
 第2節 最低賃金や時間外割増賃金に関する規制
 第3節 労働安全衛生に関する規制
 第4節 差別禁止に関する規制
 第5節 解雇に関する規制
 第6節 その他の規制
第4章 総 括
 第1節 ドイツ法及びアメリカ法のまとめ
 第2節 総 括 

世間では労働者性に対する「使用者性」の問題として論じられる領域ですが、それを使用者概念に拘泥するのではなく、労働法規制の名宛て人は誰かという観点から緻密に分析していきます。

この発想は、私もかつて、派遣や請負が話題になった頃、工場法以来の法政策を分析することであれこれ論じたことがありますが、その後かなり離れていたため、改めて土岐さんの分析を読んで新鮮でした。

ちなみに、本書第1章第2節の日本法の分析の制定法上の名宛人の追加・拡張の最後の政策的規制にある「高年齢者雇用安定法上の「特殊関係事業主」における継続雇用制度」は、現行法上はあくまでもごく例外的なケースに過ぎませんが、現在国会審議中の改正案が成立すると、新第10条の2第3項の純他企業における「継続雇用」もこれに含まれることになります。しかし特別の関係のない(企業間の契約は結びますが)純他企業がどこまで恒例法の「名宛人」になり得るのか、いろいろ検討すべき点がありそうです。

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