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2020年2月 2日 (日)

労基法67条の「育児時間」は本来「哺乳時間」(再掲)

焦げすーもさんがこんなことをつぶやいていたので、

https://twitter.com/yamachan_run/status/1223611723015278592

労基法67条に定められた育児時間は、1日2回、30分。
30分で授乳、オムツ替え、寝かしつけを終えるのはかなりギリギリなのでは?
*育児休業制度の導入により、使用頻度が少なくなったであろう条文だが、使い勝手はどうなのだろうかね。 

実は全く同じ種類の誤解をのゆたのさんがしていたので法制の経緯を昨年説明したところなんですが。

要は、「育児時間」というのはミスリーディングな呼び名であって、実は哺乳時間のことなんです。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-cb6542.html (労基法67条の「育児時間」は本来「哺乳時間」)

のゆたのさんの「ぽんの日記」で、「男は「育児時間」を取ることができない」のはおかしいのじゃないかと言われているのですが、

http://kynari.hatenablog.com/entry/2019/05/22/150921

なぜだか知らないが、男性労働者は「育児時間」を取得することができない。男は育児をしない、というのは時代錯誤な考え方だと思うけれども、改正されないまま残っているということか。
ここでいう「育児時間」とは、労働基準法第67条のことだ。1歳未満の子どもを育てる女性は、1日に2回「育児時間」を請求することができる。

いや、それは若干誤解があるように思います。現在の労基法第6章の2は、(厳密にいうと坑内業務の一部と生理日の就業が著しく困難な女性の休暇は必ずしもそうではありませんが)基本的に妊産婦の保護にかかる規定であって、この現67条(旧66条)も、制定時から母性保護規定であって、女子保護規定ではありません。

この規定は、戦前の工場法の「哺育時間」が中身はそのまま「育児時間」と規定されたもので、「育児」といっても育児・介護休業法でいうところの子育てという意味での「育児」とは別物です。経緯からすればむしろ母乳による「哺乳時間」というべきであったように思われます。労基法制定責任者の寺本広作『労働基準法解説』には、本条の趣旨について次のように書かれています。

 

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というわけで、この「育児時間」は母乳による「哺乳時間」のことなので、母性保護以外の女子保護規定がほとんど(すべてではないが)なくなっても、なお存続し続けてきているのであり、男性がとるわけにはいかないものなんですね。

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