権丈善一『ちょっと気になる社会保障 V3』
権丈善一『ちょっと気になる社会保障 V3』(勁草書房)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b497397.html
少子高齢化の進行により改革が迫られる社会保障制度の現状をどのように把握し、未来をどのように設計すべきか。2016年刊行の初版、17年刊行の増補版に、2019年公的年金財政検証結果を加筆するほか、「医師偏在対策と働き方改革」、「適用拡大という社会保険の政治経済学」など新たな知識補給とデータ更新を加えた第3版。
初版が2016年、増補版が2017年、そして2020年にV3ですぜ、V3。仮面ライダーじゃないけれど。
2020年改正案がそろそろ国会に提出されようという今刊行されるだけに、当然そのあたりのことも書き加えられていますが、初版以来の、というか、学問勿凝以来の、愉快、痛快、奇々怪々の権丈節はますます健在です。
V3用のまえがきに、なぜ権丈さんがここまで懸命に論じ続けるのかを述べた文があります。
・・・年金に関してのここ何年間かの僕の仕事の方針は、「俺がやらなきゃ誰かやるから引き受ける」っでありました。だって、僕が引き受けないと、年金論が別物になってしまうわけなんですね。本当は、「俺がやらなきゃ誰がやる!」とかっこよくいきたいわけですけど、なかなかそうはいかないわけでして。
その「誰かがやる」の「誰か」ってのは、権丈さんいうところの「トンデモ論を唱えていた」「酸っぱい葡萄」の人々で、その酸っぱい葡萄ってのは認知的不協和だという話なんですが、その辺はぜひ本書でどうぞ。
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