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2020年2月15日 (土)

JR東日本の労働組合分裂の根っこ

Asahi 2年前に組合員が大量脱退して過半数組合の座から滑り落ちていたJR東日本労働組合から新しい組合が分裂したようです。

というと、革マル派支配に耐えかねたまっとうな組合員が穏健派の組合を作ったのかと思ったら、そうではなさそうで、むしろ逆のようです。

https://www.asahi.com/articles/ASN2F5QGVN2DULFA03T.html(JR東労組から分裂の新労組、新産別結成へ 連合と距離)

JR東日本の最大の労働組合「東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)」から分裂してできた新しい労組が、上部団体となる新たな産業別組織を22日に発足させる。この新産別はJRグループの2大産別「JR連合」「JR総連」とは距離を置き、両産別が加盟する労組の中央組織・連合の傘下にも当面入る予定はないという。・・・・ 

現在、同じ連合に旧動労系のJR総連と旧鉄労及び旧国労右派系のJR連合があり、その外側に国鉄改革でぼこぼこにされた国労の残党が細々と残っているという配置ですが、そのどれとも仲良くするつもりはないということのようです。

51mrkcjbmtl_sx342_bo1204203200__20200215153601 国鉄からJRにかけての労使関係の歴史はまことに波乱万丈疾風怒濤の世界であって、本ブログでも昨年、牧久さんの『暴君』を紹介しましたが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-a3adfb.html

旧国鉄時代には最も過激な闘争を繰り返していながら、分割民営化の波にうまく乗って、旧鉄労を吸収してJR経営陣の与党組合として権力を握り、組織内の革マル派を温存して、企業内に恐怖政治を敷いてきた旧動労の歴史は、まことに凄まじいものがあります。その『暴君』の権力の威勢が失われつつあることを予感させたのが、上記大量脱退事件だったわけですが、今回の新労組設立は、リンク先記事やその他の関連記事からは必ずしも判然としませんが、旧動労のイデオロギー的中核に当たる人々によるいわば純化現象的分裂であるようです。

というのは、その組合名「JR東日本輸送サービス労働組合」で検索してみると、こういうサイトが出てくるのですが、

https://www.jtsu-e.org/

その中のいろんな資料をずらずらとみていくと、職場討議資料というのが出てきて、いらすとやのイラストを多用しながらいろんなことが書かれているんですが、

https://9fb8a703-ca58-498e-ac83-e4bbba862218.filesusr.com/ugd/5d6be7_1347258600a0447db7791158700333f6.pdf

途中までは定期昇給とベアの違いとか、労働組合のイロハみたいなことが並んでいますが、その先に、「賃金=労働力の価値とは?」とか、昔懐かしきマルクス経済学のイロハみたいなことがずらずらと並んでて、労働力の再生産費には養育費や子供学費も含まれるみたいなことが、経済学的な正当性をもって主張されていて、いやいや終戦直後のマル経かよ、という感じです(『働く女子の運命』参照)。

なるほど、どうもそういう傾向の人々が、今のJR東労組は生ぬるい!と怒りの鉄拳をふるって脱退して作った組織のようで、懸念されるJR東日本の事実上のノンユニオン状態(36協定その他の労使協定を締結できる過半数組合がなく、数万人のJR東日本労働者を代表するのは、過半数代表者という一人の人物)を是正するような期待はあまり持てそうになさそうです。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/jr-fb23.html (JR東日本が過半数組合なき会社に?)

 

 

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