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2020年1月28日 (火)

和田肇・緒方桂子編著『労働法・社会保障法の持続可能性』

497289 和田肇・緒方桂子編著『労働法・社会保障法の持続可能性』(旬報社)をお送りいただきました。

http://www.junposha.com/book/b497289.html

雇用社会の危機を労働法のみならず社会保障法との連続性をもつ、
総合的な生活保障体系として捉える新しい視点。
ドイツ法と比較し、高齢化・少子化社会、非正規雇用の増加といった共通点と、
ワーク・ライフ・バランスや生活主権・労働主権が定着し、
日本のモデルともなり得る法制度を構築している点に注目。
5年間行ってきた共同研究の一つの成果であると同時に、
今後の日本の労働法や社会保障法の検討課題も明らかにする

緒論も含め全18章のうち、3分の1に当たる6章分を和田さんが自ら執筆されていて、和田座長が一人何役も演ずる和田一座の興業といった風情があります。

ほとんどの章は日独の労働法学者による執筆ですが、第9章だけは遠藤公嗣さんが「ILO100号条約案に対する日本政府の公式意見書(1951年)―「同一価値労働同一賃金」理解の再考―」という短い論文を書かれていて、労働史研究者としては大変興味深いところです。

遠藤さんがILOの文書室から発掘してきた1951年の日本政府意見書は、国家公務員法の職階制を引きつつ、「日本では職務内容を客観的に評価するための科学的職務分析制度がまだ発達して居らず」云々と述べており、遠藤さん曰く「1951年前半の日本政府は、同一価値労働同一賃金原則の勘所を相当に正確に理解していた」というわけです。

いやそれはそうだろうな、と思います。政府も経営側も1960年代までは基本的に職務給推進の立場に立っていたのであって、とりわけ1951年というのは国家公務員の職階制が完成途上(正確には崩壊途中)であって、建前論は完全に職務主義であった時代ですから。

ちなみに、この国家公務員の職階制については、3月刊行予定の『季刊労働法』の2020年春号(268号)で「職階制-ジョブ型公務員制度の挑戦と挫折」という小論を書いていますので、もし万一関心があればご参考までに。

 

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