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2019年12月31日 (火)

和田肇他編著『日韓比較労働法3 韓国労働法の展開』

488203 大みそかの日、和田肇・脇田滋・宋剛直・盧尙憲編著『日韓比較労働法3 韓国労働法の展開』(旬報社)をお送りいただきました。

http://www.junposha.com/book/b488203.html

 2010年4月から始まった日韓労働法フォーラムは、
日韓の労働法研究者がそれぞれ自国での労働法の発展に寄与するために刺激を与えあう貴重な機会です。
第1~6回までの記録は『日韓比較労働法1、2』として2014年に刊行。
2019年11月の新刊では、第7~12回のなかから韓国の報告に焦点を当て、
『日韓比較労働法3―韓国労働法の展開』としました。
大きな労働法改革が進められた韓国の立法経過や議論の内容、
最賃の引き上げや労働時間規制のあり方、労働者派遣法の改正は、日本にとっても示唆に富むものとなっています。

ということで、以下の通り、労働法の各分野にわたって取り上げられています。

はじめに
第1章 朴政権下の労働市場改革と労働法の課題
第2章 文政権下の労働法改革
第3章 雇用平等法の現状と課題
第4章 労働者派遣法の分析
第5章 労働時間規制の現状と課題
第6章 個別労働紛争の解決 

ぱく・くね政権からむん・じぇいん政権に至るこの数年間は、日本における韓国報道はほとんどすべて歴史問題にかかわる政治対立の話題に集中し、逆に労働問題をはじめとする社会問題に関する報道はよほどその気になって探さないとなかなか目に入ってこない状態になっているので、こういう形でまとまって読めるのはありがたいことです。

ただ、このフォーラムの主催者側のスタンスもあり、どうしてもぱく前大統領の政策に批判的で、むん現大統領の政策に同調的な傾向が強いですが、たとえば以前『季刊労働法』に載ったい・じょんさんの論文にあるように、ぱく政権下の労働法改革にはそれなりの現状認識と改革方針があるわけで、両方から照らし合わせて読む必要があるとは思います。

 

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コメント

https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2020/02/0209_2.html

裁量労働と考えられがちな映画の仕事ですが
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是枝)制作周りの話をうかがいますけど、働き方改革というか、撮影時間はルールをきちんと守って作るということを、『パラサイト』では徹底されたんですね。
ポン)それは『パラサイト』が初めてではありません。3、4年間から、韓国の映画産業が決めた労働時間に沿って制作してきました。昔のように徹夜での撮影が武勇伝になった時代は、完全に終わりました。あとは、ムン・ジェイン政権が週52時間労働という規定を作ったので、映画界もそれが適応されています。私も休みを取りながら撮影をするのが一番いいと思います。
是枝)僕は今回はじめてフランスで1日8時間、週休2日で撮影しました。長い撮影期間で、一度も体調を崩さなかったし、スタッフは撮影が終わったら家でご飯が食べられるから、シングルマザーも現場で働ける。日本では考えられない、恵まれた環境でした。最初は明るいうちに撮影が終わってしまったら「ちょっともの足りないな、大丈夫かな」って気持ちはあったんですけど。撮影が進んでスタッフの心労も溜まってきたときに、結果的にはそのルールが撮影現場のスタッフと役者を守ってくれるという。いまの日本だと、現場の負荷が一番弱い、若いスタッフに向かってしまうので、急速に変えていかないと。多分そこは韓国のほうが進んでいると思います。僕は若い人たちに対して責任があるので、日本の現場をなんとかしなきゃなと考えています。
ポン)韓国もすべてが完璧に進んでいるのではなく、改善の途中です。低予算映画やインデペンデント系の映画では、状況は変わってきますからね。でも私が『殺人の追憶』や『グエムル』を撮影していた頃よりは、確実に良くなっています。当時は無理を重ねたので、いま考えると後悔しています。

2019年の記事です
https://www.cinematoday.jp/news/N0112545

映画業界の労働環境、何が問題?深田晃司、パク・ジョンボム監督ら激論

日本の撮影現場の実態を経産省の佐野が解説。それによると、全体の構成としては正社員3割、フリーランス7割、(略)
 またフリーランスの中で「発注書・契約書をもらっていない」は64.5%、「仕事を受注するときは契約書・発注書をもらいたい」は77.3%。アニメ業界の一部で「締切が定まるため、契約書は困る」といった意見があったものの、おおむね契約書・発注書が欲しいと考える人が多かった。


韓国では「全国映画産業労働組合」によって、製作者とスタッフが「標準勤労契約書」を結ぶことが義務付けられており、その契約においては残業時間込みでも週に最長52時間を超える労働は許されない。またスタッフは全員保険に入ることが必須。

「これはかつて自殺したり、命を失うスタッフがいたため、それを防ぐためにやられたことです」と説明するパク監督。ただし、このシステムを導入したことで、およそ1,000万円ほどの低予算で作られるような作品の場合でも、予算は1,900~2,000万円に。そして撮影期間も10日で撮影していた作品の場合、15~17日かかるようになった

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