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2019年11月10日 (日)

労働者と自営業者の社会保護アクセス勧告

Eueu 先週金曜日(11月8日)に、EUの新たな「労働者と自営業者の社会保護アクセス勧告」が正式に成立しました。

https://ec.europa.eu/social/main.jsp?langId=en&catId=89&newsId=9478&furtherNews=yes

https://data.consilium.europa.eu/doc/document/ST-12753-2019-INIT/en/pdf

これは、今年6月に成立した透明で予見可能な労働条件指令と並んで、EUの新たな就業形態への対応を示す法政策の一つです。

その内容については、労使団体への協議の段階で『季刊労働法』260号に載せた「EUの透明で予見可能な労働条件指令案」にちょっと書きましたが、改めて今回成立した勧告の文言を見ていきますと、

3. This Recommendation applies to:
3.1. workers and the self-employed, including people transitioning from one status to the other or having both statuses, as well as people whose work is interrupted due to the occurrence of one of the risks covered by social protection;
3.2. the following branches of social protection, insofar as they are provided in the Member States:
(a) unemployment benefits;
(b) sickness and healthcare benefits;
(c) maternity and equivalent paternity benefits;
(d) invalidity benefits;
(e) old-age benefits and survivors’ benefits;
(f) benefits in respect of accidents at work and occupational diseases.
4. This Recommendation does not apply to the provision of access to social assistance and minimum income schemes.

この勧告は、労働者にも自営業者にも、というだけではなく、その間を行き来する人にも、労働者と自営業者の両方の地位を有する人にも適用されます。

具体的に加盟国がこれらすべての就業者に社会保護へのアクセスを提供するように求められる制度は、(a)から(f)まで6種類並んでいますが、(b)と(d)(e)は日本でも国民健康保険、国民年金として皆保険、皆年金となっていますが、それ以外は労働者向けの制度だけですね。

(a)失業保険、(c)出産給付、(f)労災保険を自営業者にも適用するという議論は、まだまだ日本では大きくなっていません。

もっとも、自営業者もすべて強制適用しろと言っているわけではなく、

(a) all workers, regardless of the type of employment relationship, on a mandatory basis;
(b) the self-employed, at least on a voluntary basis and where appropriate on a mandatory basis.  

労働者である限りは雇用形態にかかわらずすべて強制適用せよという一方、自営業者は少なくとも任意加入制で、できれば強制加入で、とお手柔らかになっています。

 

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