周保松・倉田徹・石井知章『香港雨傘運動と市民的不服従』
周保松・倉田徹・石井知章『香港雨傘運動と市民的不服従 「一国二制度」のゆくえ』(社会評論社)をお送りいただきました。ありがとうございます。
それにしても、本書は何というタイミングで出版されたのでしょうか。本書はタイトル通り、5年前に香港で起こった雨傘運動について論じた本です。
その主要部分は、香港の政治思想学者であり、雨傘運動にも参加した周保松さんが昨年明治大学で行った講演録です。
おそらく本書の出版企画が始まったころは、香港が今のような状況になるなんて関係者のだれも予想すらしていなかったでしょう。
これこそ人智を超えた天のめぐり合わせというものかもしれません。
周さんの講演の最後の一節を:
・・・私は本当に、雨傘運動はまだ終わっていないと考えています。その記憶や理念は黙々と我々に影響を与え続けていて、私たちが前進し続けるための重要な思想的・道徳的資源となっています。香港の未来には確かに各種の不確実性が満ちています。しかし私たちが確信していることは、私たちの将来の香港という家に期待し、そのために一緒に努力し続けていくだろうということなのです。
ちなみに本書にはいっぱい当時の写真も載っていて、今回も活躍しているアグネス周庭さんの5年前の写真も。
なお本書を読む際には、「香港に栄光あれ」(願榮光歸香港)をBGMとして流すと気分が高まります。
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