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2019年11月25日 (月)

未だに女子制服制?

今朝の朝日に、

https://www.asahi.com/articles/ASMCL75DXMCLULFA032.html (朝の更衣室は大渋滞 事務職になぜ制服?苦痛ばかり)

 自動車部品関連で事務の仕事をしています。支給される制服の着用義務が悩みです。
会社も費用がかかるし、着替える時間や場所を確保しないといけません。廃止すれば経費の節約になるのに、なぜ必要か理解できません。・・・・

正直、女子事務員のみ制服制という昭和の遺制はもう余り残っていないだろうと思っていましたが、しっかり残っていたようです。

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この、女子事務員のみ制服制については、『働く女子の運命』の中で、ちょびっとだけ言及したことがあります(p61)。

・・・こうして確立した「OL」という言葉は、幹部社員に昇進していくことが前提の男性事務職員とは全く別の身分としての「女子事務員」を指す言葉ですから、どうひっくり返っても英語に訳せません。「花の」という形容詞付きで語られることも多く、文字通り「職場の花」と見なされていたのでしょう。
 もう一つ、BG~OLモデル華やかなりしころの職場慣習として、女子事務員のみに制服の着用を義務づけられていたことがあります。もっとも、男性はみな背広にネクタイという社会的制服を課せられていたので、女性だけ服装を自由にするわけにはいかないという理由もあったのでしょう。深読みすれば、「一人の娘さんをあずかった」という意識から、女子生徒と同じ扱いで制服を着せていたのかもしれません。

一方では、メガバンクが今ごろになって総合職と一般職を統合するというニュースもあり、

https://www.asahi.com/articles/ASMCP4HBWMCPULFA015.html (みずほFG、総合職と一般職を統合 2021年度下期)

みずほフィナンシャルグループが2021年度下期に、総合職(基幹職)と、支店で窓口業務や事務を担う一般職(特定職)を統合する。サービスのデジタル化による来店者数が減る中、職種の統合で効率的な人材配置を進める。大手行では、三井住友銀行も来年1月に両職種を統合する方針だ。・・・ 

同じく、『働く女子の運命』で、1990年代半ば頃にOLビッグバンが起こったという記述(p203)から四半世紀経ってようやくこういうことなんですね。

・・・そう、この1997年という年は、それまで長く日本の女性労働のベーシックモデルであったOLというあり方が大きく揺さぶられた年でもあったのです。
 そのあたりをジャーナリスティックに取り上げたのが、『週刊文春』1997年11月6日号の記事、「「OLビッグバン」襲来-一般職は消滅、派遣社員が増加」です。三菱商事を筆頭に商社、生保、デパート、メーカーなど一般職女子を採用しない企業が続出し、そのあおりでOL供給の右代表であった女子短期大学の就職戦線が苦戦を強いられている姿を報じています。その「苦境の女子正社員たちを尻目に、最近めきめき頭角を現しているのが派遣社員」。中堅生保人事担当者の「同じ“職場の花”だったら、安くつくし、割り切っている派遣社員の方を選びますよ。一般職のすみかはだんだんと狭くなっていくはずです。もうOL、OLと騒いでいた時代は終わりなんでしょうね」という冷たい言葉を引いて、OL型モデルの終焉を告げています。同時期、『日経WOMAN』11月号も「OLビッグバン到来、その時消えるOL笑うOL」という大特集を組んでいますから、この言葉は流行語だったのでしょう。
 目に見える変化としては、それまでOLといえば制服というのが常識だったのが、それを廃止する企業が相次いだことでしょう。大部分の制服OLの中で数少ない総合職女性が私服で働いているがゆえに、上述のように否応なく「浮き上がってしまう」わけですが、制服が廃止されれば総合職も一般職も見分けがつきません。企業の女子制服廃止には経費節減という狙いもあり、肝心のOL側は猛烈に反対する人々が多かったようです。
 この大きな転換期であった1997年に、慶應義塾大学経済学部を卒業して東京電力に総合職として入社し、当時企画部経済調査室副長を務めていた女性管理職社員が殺害される事件が起こりましたが、これを描いた佐野眞一氏のルポルタージュのタイトルは『東電OL殺人事件』でした。いくら何でも彼女は「OL」ではなかったはずです。

 

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