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2019年9月 1日 (日)

JAMによる在日ブータン人の労働組合結成

Butan 昨日、在日ブータン人らによって労働組合が結成されたという報道がありましたが、

https://this.kiji.is/540499875876668513?c=39546741839462401

産業別労働組合「JAM」と在日ブータン人労働者らが31日、松山市内で記者会見し、在日ブータン人を対象とした労組を設立すると発表した。来日して経済的に困窮し、過酷な労働を強いられるブータン人を支援する目的。9月1日付で設立し、東京、愛媛、福岡の3都県で働く20代の男女11人が組合員となる。
 執行委員長に就任するジャガナト・コイララさん(28)=愛媛県在住=は会見で「問題を抱え、声を上げられない留学生や労働者がいる」と語った。
 コイララさんらによると、日本語学校に通いながら学費のために過酷な労働環境にいる留学生が多く、自殺者も出ている。 

JAMといえば、かつての全金同盟と全国金属等の中小製造業の労働組合運動というイメージですが、ここにきてこういう外国人労働者など縁辺労働者の組織化に乗り出してきました。これ、ご存じの方もいるかもしれませんが、長く連合東京でオルガナイザーとして活躍してこられた古山修さんが、今年からJAMに移られて、個人加盟のゼネラルユニオンを結成し、組織化を進めておられます。

今回の在日ブータン人労働組合も、おそらくその一環なのでしょう。JAMの挑戦が今後どのように進んでいくか目が離せません。

(参考)

Huruyama ちなみに、もう13年も前になりますが、JILPTの資料シリーズ『中小企業における労使関係と労働条件決定システムの実態―ヒアリング調査報告―』で、当時連合東京の組織局長だった古山修さんへのインタビューをもとに、前浦穂高さんが組合結成への取り組み状況をまとめています(第10章、83ページから)。当時から、ゼンセンの二宮誠さん、札幌地域労組の鈴木一さんと並んで、日本三大オルグと呼ばれていました。

https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2006/documents/06-016.pdf

 連合ユニオン東京では、労働相談を通じて、組合結成のきっかけを作り、それを同じ産業内の未組織企業に広げていく組織戦略をとっている。しかも組合の結成は、産別を中心に行いながらも、どこの産業にも属さないような企業を連合ユニオン東京が担当するなど、非常にバランスを取った取組みを行っている。

ところで、なぜ連合ユニオン東京による活動がこれほど実績を上げられるのであろうか。その要因として、3 点指摘したい。

第一に、労働相談を通じて行われていることが考えられる。労働者個人の相談に耳を傾けることで、労働者が抱える悩みや問題を知ることができるだけでなく、労働者個人からの信頼を得ることもできる。そしてそれらの悩みや問題を解決するためには、組合の結成が必要であると説明されれば、労働者としても組合結成を決断しやすくなる。

第二に、組合結成のプロセスである。連合ユニオン東京では、初は相談者 1 人であっても、仲間を集めて準備会を結成している。組合結成のプロセスでは、組合結成の作業は準備会を中心に展開するから、当事者としては心強いことは間違いない。またその作業は秘密裏に進められていくため、途中で企業側に介入されるリスクは低い。

第三に、専門スタッフの存在である。連合ユニオン東京では、ベテランスタッフ(古山氏)を中心に組合結成に取り組んでいる。そのスタッフの経験を組合結成の取組みに組み込むことにより、成果につながることはもちろんのこと、当事者たちも安心して活動できることは 言うまでもない。

今後は、連合ユニオン東京が実施している取組みを、都内各地域の実情などを踏まえた上で、どのように展開していくのが良いかを検討していく必要がある。すでに指摘したため詳しくは繰り返さないが、連合ユニオン東京のスタッフだけでは限界があること、都内の各拠点では組合結成の活動が十分機能していない現状を克服すれば、組合結成の動きをより活発なものにすることができるはずである。

そのような取組みの積み重ねが、組合数や組合員数の低下の歯止めになるように思われる。

 

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