岸健二編『業界と職種がわかる本 ’21年版』
岸健二編『業界と職種がわかる本 ’21年版』(成美堂出版)をお送りいただきました。毎年ありがとうございます。
これから就職活動をする学生のために、複雑な業界や職種を11業種・8職種にまとめて、業界の現状、仕事内容など詳しい情報を掲載し、具体的にどのような就職活動が効果的か紹介。
最新の採用動向をデータとともに掲載。
自分に合った業界・職種を見つけ就職活動に臨む準備ができる。
例によって、編者の岸健二さんの最近のエッセイを、労働調査会のコラムから:
https://www.chosakai.co.jp/information/alacarte/22563/ (海外人材のことで余り触れられていない視点)
・・・・次にもう一つ、今「人手不足」と言われていても、自動化などのIT技術の進歩によってあっというまに変化してしまう「仕事の需給」の検証という見方が必要ではないか、という視点です。
コンビニエンスストア業界の人手不足による、24時間営業の見直しの報道もよく目にします。実際コンビニエンスストア利用しても、アジアの各国から来日していると思われる若い人材の方がレジを操作している場面をよく見るようになっています。こちらは今回の入管法改正の「特定技能」や従来からの「技能実習」ではなく、日本語学校への留学生の「資格外活動許可」による「原則週28時間」のアルバイト就労によるものだそうです。
しかし筆者の近所でも「無人レジ」「セルフレジ」が登場し始めています。これが(たぶんあっという間に)普及した時、「いいアルバイトもできる留学」として、留学を勧めている国や機関は、どのようなアルバイト仕事を自国の若者に紹介しようということになるのでしょうか。
今「人手不足業界」とされている、今回の「特定技能」在留資格による就労可能な「産業分野」の「業務」が、ロボット技術の進歩、AI導入の促進によって生産性が向上し、省人力化の波が押し寄せたとき、「じゃあ母国に帰ってください。」とは、そう簡単に言えないことが、過去の日本人移民の歴史からも汲み取れるのではないでしょうか。
外国人労働問題については、将来人手不足でなくなったときにどうするの?という話についてきちんとした議論がされていないままですが、岸さんは的確に指摘しておられます
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