フォト
2025年5月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ

« 労働組合は賃金カルテルだが・・・(前書き付き再掲) | トップページ | 特定技能外国人労働者の受入れ@『労基旬報』2019年4月25日号 »

2019年4月18日 (木)

國武英生『労働契約の基礎と法構造』

07999_1 國武英生さんより『労働契約の基礎と法構造 労働契約と労働者概念をめぐる日英米比較法研究』(日本評論社)をおおくりいただきました。ありがとうございます。

https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7999.html

労働法における基本概念である「労働契約」について、近時の世界的変容を視野に置き、日英米の比較法を用いて探究する力作。 

本書は、今世界的にホットな話題になっているテーマを正面から取り上げていて、見れば気になり、読まざるを得ない本です。

著者は英米労働法が専門なので、主にイギリスとアメリカの雇用契約概念と被用者概念の歴史を丹念にたどり、今日のシェアリングエコノミー下における英米における法的対応がどういう歴史的条件の下でなされているかをわかりやすく説明してくれます。

序 章
  第1節 問題の所在
  第2節 問題の構造
  第3節 方法と構成

 第1章 わが国における労働契約と労働者概念
  第1節 労働契約と労働者概念
  第2節 労働者概念に関するわが国の裁判例
  第3節 課題の確認

 第2章 イギリスにおける雇用契約概念の形成と展開
  第1節 イギリスにおける雇用契約の形成
  第2節 雇用契約と労働法の適用対象の構造
  第3節 準従属的労働者への法的対応

 第3章 アメリカにおける被用者概念の形成と展開
  第1節 被用者概念の歴史的形成
  第2節 アメリカにおける「被用者」概念
  第3節 全国労働関係法における「被用者」
  第4節 アメリカにおける「使用者」概念
  第5節 小括

 第4章 雇用関係の構造
  第1節 シェアリング・エコノミーと雇用関係
  第2節 イギリスの学説と改革案
  第3節 アメリカの改革案
  第4節 比較法的考察
  第5節 小括

 第5章 総合的理解の試み
 第1節 英米における雇用契約の構造分析
  第2節 労働契約の基礎と法構造

なお、研究の内容自体ではないのですが、ちょっと気になった点を。第4章のはじめの方にアルン・スンドララジャンの『シェアリング・エコノミー』が引用されているんですが、彼の名を「アルン前掲注~」という風に引用していて、なんか違和感がありました。そこはスンドドラジャンじゃないかと。

もっと姑みたいなことを言うと、『LIFE SHIFT』の著者は「リンダ・グラットン・アンドリュー・スコット」と4つの名前が「・」でつながっているんですが、いやこれはリンダ・グラットン(女性)とアンドリュー・スコット(男性)の2名でしょう。そして、『中世英国人の仕事と生活』の著者は「テリージョーンズ・アランエレイラ」と、まるで一人の名前みたいになっていますが、いうまでもなくテリー・ジョーンズとアラン・エレイラの共著でしょう。

 

« 労働組合は賃金カルテルだが・・・(前書き付き再掲) | トップページ | 特定技能外国人労働者の受入れ@『労基旬報』2019年4月25日号 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 労働組合は賃金カルテルだが・・・(前書き付き再掲) | トップページ | 特定技能外国人労働者の受入れ@『労基旬報』2019年4月25日号 »