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2019年4月 8日 (月)

労働組合書記局アルバイトの労働者性

コミュニティユニオンの一つであるプレカリアートユニオンで内部紛争が発生し、書記局アルバイトと呼ばれる組合員の労働者性が問題になっているようです。

https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2019/04/06/220805

https://dmu.or.jp/?p=364

分派活動だとか名誉毀損だとかいった紛争それ自体には特に言及するつもりはありませんが、上記二つのネット上の文章を読んだ限りなので、恐らくその裏にあるであろうもろもろの事情は一切抜きにしても、労組事務局で事務作業に従事している組合員の当該労働組合との関係における労働者性というのは、労働法的にもなかなか興味深い論点を提起しているように思われます。

通常、労働組合には3種類の人がいます。組合員、組合役員、組合職員です。ざっくりいえば組合員は顧客、組合役員は経営者、組合職員は労働者で、組合員が組合役員を選び、組合役員が組合職員を雇う。組合職員は通常「書記」と呼ばれ、組合から給料をもらう労働者であることは間違いない。ただまあ、労働者ではあるけれども、労働基準法に厳格に従っていたら組合活動なんてできないので、それは他人様の話というのが一般的なようです。

ところがこのプレカリアートユニオンでは、組合員が書記局で事務作業をし、書記局アルバイトと呼んでいたようですが、それが労働法上の労働者であるかどうかで揉めてしまったようです。

一方では、

当組合では、組合が取り組む争議があった場合、たとえば残業代計算のための入力作業などを、手の空いている組合員に手伝ってもらうことがしばしばありました。こういった作業は、組合活動として、それぞれの組合員がお互いに助け合いということで行ってきたことで、無償のものでした。しかし、当組合としては、手伝ってくれている組合員に対して、わずかではありますが行動費を支払っていこうと執行委員会で取り決めをし、それ以降、組合員には行動費を支払ってきました。

 この手伝ってくれる組合員を、「書記局アルバイト」と呼んではいましたが、実態は上記のとおりで、雇用ではありませんでした。前田組合員もその手伝いをしてくれていた組合員の一人です。

と主張し、他方は、

しかし、実際には、「書記局アルバイト」はPUの組織に組み入れられ、一体となって業務に従事しているものであり、その名称から理解できるとおり、PUとの間では、労働契約関係に立つものです。実際に従事してきた業務も、月給制の専従者と何ら変わるところがありませんでした。

団体交渉申入書記載のとおり、DMU前田は、PU関口氏から「バイトしませんか」と勧誘されてPUに入職しており、過去3ヶ月の平均賃金は17万8000円、平均労働時間は120時間にも及びます。

また、作業の場所も、秘密書類の持ち出しが禁じられていることから、PU事務所内が原則とされており、この事務所内には、「産休・育休取得は義務」「夜8時以降労働禁止」といった貼り紙さえ存在します。

また、賃金についても、所要時間ではなく、労働日と労働時間を申告することで支払われます。さらに、最近採用された書記局アルバイト(例えば、盗聴行為をおこなったデイズジャパン出身の根本美樹氏)については、タイムカードで勤怠管理をしています。

とすれば、その名称から当然に理解されるように、「書記局アルバイト」とPUの関係は雇用の関係に立つものです。

と主張しています。

プレカリアートユニオンに対して、DMUからは3月13日に不当労働行為の救済申立を行い、3月18日には東京地方裁判所に提訴をしています。

とのことなので、そのうちに法的な判断が下される可能性もあります。そしたら是非評釈してみたいですね。

 

 

 

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コメント

“組合員は顧客、組合役員は経営者、組合職員は労働者で、組合員が組合役員を選び、組合役員が組合職員を雇う。”

組合員は、株主ではないでしょうか?「株主=顧客」というのが、組合というものの一般的な特徴かもしれませんが。

すみません。補足です

組合員(労働者)は、組合の顧客(ゲスト)ではなくて、組合の主権者だと思うのです。
そして、役員は主権者たる労働者の代理人(エージェント)ではないでしょうか。

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