佐藤厚「スキル形成の独英米日比較」@『生涯学習とキャリアデザイン』Vol.16-1
一昨日(3月20日)、JILPT主催でロナルド・ドーア先生追悼記念シンポジウム「産業社会の座標軸-ロナルド・ドーアの遺産」を開催し、予想を上回る多くの方々が詰めかけました。
で、そのパネルディスカッションでフロアからコメントされた法政大学キャリアデザイン学部の佐藤厚さん(JILPTのOBでもあります)から、「これ読んで」と渡されたのが、標記論文でした。探すと既にネット上にPDFファイルで全文が読めるようになっています。
この論文、比較雇用システム論を徒弟制の歴史から分析したもので、上記シンポジウムが捧げられたドーアをはじめ、ストリーク、ホールとソスキス、マースデン等々を吟味した上で、各国の徒弟制の歴史を振り返って各国の雇用システムがなぜこのようになったのかを論じています。
大変面白く、読みながらわくわくするような論文なので、是非リンク先を読んでみて下さい。
ちなみに、注の1)に、「本ノートの構成に際しては、濱口(2018)から多くの示唆を得ている」とありまして、これはJIL雑誌に書いた「この国の労働市場」という特集の「横断的論考」という文章のことです。
こういう形で、わたくしの問題意識が反響してより深みのある論文が書かれていくのはありがたいことです。
« 学校事務のおばちゃんと労働基準法 | トップページ | 大内伸哉『非正社員改革』 »
コメント