オーラルヒストリー『日産=ルノー アライアンスと雇用・労使関係』
オーラルヒストリー『日産=ルノー アライアンスと雇用・労使関係』をお送りいただきました。
いままさに日産とルノーの関係の行方にみんなが固唾をのんでいるときに、こういうオーラルヒストリーを世に送るというのは、あまりにもはまりすぎているというべきなのか、まずい時に当たってしまったというべきなのかわかりませんが、ゴーンが引っ提げてきた日産=ルノーアライアンスが始まったころの証言の数々は、大変興味深いものです。
これ、例の日経連の能力主義管理や新時代の日本的経営のオーラルヒストリーの延長線上に、大企業の人事経営を対象にしたシリーズの第一弾として企画されたものとのことで、インタビューは2016年末から2018年初めにかけて計8人に行われ、ちょうどいま刊行されるに至ったわけですね。
インタビュイーは、楠美憲章、志賀俊之、嘉悦朗、西原浩一郎、高倉明、中村克己、岩下世志、鈴木裕の各氏ですが、このうち労働組合関係者は西原さんと高倉さんです。面識のある方だけに、その言葉は大変興味深いものでした。個人的には、労働組合専従になるときのいきさつが面白いです。
ちなみに、もう3年以上も前にわたしが産業競争力会議の雇用人材分科会に呼ばれてしゃべったときに、同じ日に呼ばれた方が日産の川口常務で、ルノーとのアライアンスで人事労務がどう変わったかを話しておられます。
改めて読み返してみると、こちらも面白いです。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/bunka/koyou_hearing/dai1/gijiyousi.pdf
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