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2018年12月18日 (火)

公務員と雇用保険

yamachan呟きて曰く:

https://twitter.com/yamachan_run/status/1074872123338833922

「退職金があるから公務員は雇用保険被保険者にならない」という、今ひとつしっくりこない理屈。 退職金と雇用保険の歴史についてはhamachan先生のクソ分厚い本に関連づけて書いてあった気がする。

すみません、そのクソ分厚い本には両者の関連についてはほとんど触れていません。

Qll_221その経緯は、もう10年前になりますが、『季刊労働法』2008年夏号(221号)に書いた「失業と生活保障の法政策」で、若干触れてあります。

・・・起草委員会では、立案の基本方針として、失業保険と並んで失業手当を設けることが決定されました。これは、失業保険の給付の開始はどうしても翌年4月頃となるので、それまでに経済緊急対策によって生ずる失業者に対しては、政府の一方的給付になる手当制度が必要となったためです。その他、起草委員会で議論となった論点としては、女子を強制適用とするか、官公吏を適用除外とするかといった点がありました*17。

 女子については、「女子は退職の理由が主として結婚などの場合が多く、失業とは認めがたい」という理由から任意加入としていました。起草委員会の原案では、強制被保険者は「左に掲げる事業の事業所に使用される男子労働者」とし、「前項事業所の女子労働者・・・は2分の1以上が同意し、労働大臣の認可を受けたときは包括して被保険者となれる」としていたのです。しかし、提出法案では強制加入となりました。これは、「総司令部では、むしろ新憲法の男女同権の大原則といった立場から、男女同一の取扱にすべきだとの意向であり、強制適用ということに改まった」*18といういきさつだったようです。

 官公吏については、「官公吏は現業をも含めて恩給制度、官業共済組合、退職金等があるのでこれを除外すべきである」としていました。おそらくこれにもGHQが介入したためと思われますが、最終的な政府案では官公署に雇用される者も当然被保険者になるとしつつ、「国、都道府県、市町村その他これに準ずるものに雇用される者が離職した場合に、他の法令条例規則などに基づいて支給を受けるべき恩給、退隠料その他これらに準じる諸給与の内容が、この法律に規定する保険給付の内容を超えると認められる場合には、前条の規定にかかわらず、政令の定めるところによって、これを失業保険の被保険者としない」と、事実上ほとんどの官公吏が適用除外となるような仕組みとなりました。

11021851_5bdc1e379a12a_2「クソ分厚い」本とはいいながら、その元になった各分野ごとの諸論文に比べると、いろんな所を削除して骨と皮だけにして一冊にしたんです。

それで1100ページかよ、と言われそうですが。

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