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『DIO』342号

Dio3421_2 『DIO』342号は、「少子化・人口減少の中で縮む「地域社会と教育」」が特集ですが、ここでは「働き方の多様化と公正な分配 −第31回連合総研フォーラム−」を紹介しておきたいと思います。

https://www.rengo-soken.or.jp/dio/dio342.pdf

このフォーラムの基調講演をした吉川洋さんの「日本経済の現状と 課題」の最後の部分から:

デフレの鍵は賃金デフレ

 日本経済の問題として、デフレがよくあげられます。 今の日本の物価の変化率はプラス0.7%くらいですが、 私は、少し前に(日本経済が)経験したマイナス0.8% くらいのデフレが日本経済の一丁目一番地の問題だと は思っていません。ですから、この5年半余りの黒田 緩和について、私は当初から批判的ですが、二重の意 味で間違っていると思います。デフレこそが一丁目一 番地の問題であると安倍政権が位置づけましたが、そ れが正しくない。2つ目は、仮にそうだとして、デフレ を止めるのは、マネーさえ増やせばすぐ止まると考えた こと。これも間違えています。これは5年半の経験を 見てみれば、マネーは増やしたけれども、物価は動か なかったということでしょうから、実証済みだと思いま す。ですから二重の意味で問題です。  日本がなぜデフレに陥ったのか。戦後、先進国の 中でデフレに陥った国はほとんどないのに、なぜ日本 だけが陥ったのか。その答えは賃金の動向にあると思 います。名目賃金が下がりにくいのは、戦後、先進国 に共通したことでした。この名目賃金が下がりにくいこ とこそが、デフレストッパーだったのです。ところが、 先進国の中で日本だけがこのデフレストッパーが止まっ た、壊れてしまったということです。1997〜98年、ち ょうど金融危機の頃です。労働組合もかなり守勢に回 って、そういう中で賃金が下がり始めるという傾向が 見られた。名目賃金が上がらない、ややもすると下が るということこそが、日本のデフレの最大の問題だと 思います。  この20年を通観しますと、賃金というのが一つの大 きな日本経済の問題ではないでしょうか。冒頭、消費 が6年経って、2%しか累積で増えない先進国は他に ないと言いました。なぜ、消費が増えないのか。要す るに可処分所得が上がらないということも一つの重要 な問題でしょう。もう一つの原因は、社会保障の将来 像がはっきりしない、将来不安もあると思います。賃 金が正当に報酬として払われる社会にならなければい けないと思います。

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