岩下広文『人事コンサルタントが教える生産性アップにつながる「50」の具体策』
岩下広文さんの『人事コンサルタントが教える生産性アップにつながる「50」の具体策』(中央経済社)をお送りいただきました。
生産性向上に向けた企業のアプローチを「業務の改善/改革」と「人材マネジメントの改革」に切り分け、「人材マネジメント改革」を行うための具体的な施策を50提案する。
内容で興味深いのは、第3章の「日本企業の生産性が低い理由」という部分で、次の4つの理由が解説されています。
1.無駄なアウトプットが多い。
2.低付加価値なアウトプットが多い。
3.社員数が多い。
4.労働時間数が長い。
このそれぞれに、3つずつの説明がついてきます。
まず、無駄なアウトプットが多いのは、
・曖昧な職務範囲によりアウトプットが重複して発生
・曖昧な職務定義により不要なアウトプットが発生
・完璧主義の志向による不要なアウトプットが発生
この3つめは次の一つ目と同じことの裏表ですね。
低付加価値なアウトプットが多いのは、
・「付加価値」よりも「質」を重視してきた日本的経済
・「結果」よりも「プロセス」を重視してきた日本的経済
・低価格競争によりアウトプットの付加価値性が低下
いかにこだわったモノやサービスでも、買う側がそこに価値を見いださなければ、そこに「値が付かず」、アウトプットは下がるという簡単な話ですが。
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