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2018年10月19日 (金)

「べあ」から賃金水準へ

As20181019000058_comm連合が「2019 春季生活闘争 基本構想」を公表したのに対して、朝日新聞がやや揶揄的に「春闘、月額賃金へ 政権とトヨタ影響? 連合が方針転換」と書いていますが、

https://www.asahi.com/articles/ASLBL3SMZLBLULFA00C.html

労働組合の中央組織・連合が春闘要求の方針変更を打ち出した。ベースアップ(ベア)率を強調する手法を改め、大手企業と中小企業の格差是正という課題に取り組むと説明する。だが、春闘ではここ数年、政権に主役の座を奪われがちで、傘下労組を束ねる力にも不安を抱える。狙い通りになるかは未知数だ。・・・

まあ、いま現在の日本社会状況を前提にすればそういう揶揄にも的を射ている面があるのは確かなんでしょうが、新聞記者さんの脳裏にはたぶん存在しない、そもそも労使関係とは何か、労働組合とはなにをするものか、団体交渉とはなにを決めるものか、というそもそも的本質論からすれば、特殊戦後日本的な「べあ」という絶対に英語に訳せない訳の分からない言葉が中心にでんと構えていた特殊な労使交渉の在り方が、少しは外国人に説明して分かってもらえるかも知れないものになるかも知れないという話でもあるわけです。

労働組合というのは別にある会社の従業員の集まりではなく(それは従業員代表機関という別の組織)、企業を超えた産業別の労働者の集まりであり、それがこういうスキルレベルのこういうジョブの労働者の値段はいくらいくらだよという価格設定を決めるのが団体交渉(集合取引)であるという世界から見れば、ある企業の人件費総額の昨年度との差分を従業員数で割った「べあ」という一人一人の具体的賃金額を直接決定しない概念をめぐって社内交渉をする世界はかなり異質なものであるわけです。

でも、そういう異質な世界にどっぷりつかった目からすれば、春闘が賃金水準自体を目的にするという、日本以外では当たり前すぎることが大変おかしな出来事に見えるわけですね。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2019/houshin/data/houshin20181018.pdf

・・・2019 闘争はその足がかりを築いていく年である。まずは、足下の最大の課題である中小組合や非正規労働者の賃金を「働きの価値に見合った水準」へと引き上げていくため、賃金の「上げ幅」のみならず「賃金水準」を追求する闘争の強化をはかっていく。

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