障害者雇用率「水増し」問題の法制度史的根源@WEB労政時報
WEB労政時報に「障害者雇用率「水増し」問題の法制度史的根源」を寄稿しました。かつての解説書を大幅に引用して解説しています。
https://www.rosei.jp/readers-taiken/hr/article.php?entry_no=791
去る8月16日、国や地方公共団体の障害者雇用率が水増しされていたという報道がなされ、いわゆる炎上状態となりました。その後8月28日に厚生労働省が公表した「国の行政機関における平成29年6月1日現在の障害者の任免状況の再点検結果について」によると、この事態が明らかになった経緯は次のようなことでした。
①平成30年5月11日に財務省から厚生労働省(担当:職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課)に対し、法に基づく通報の対象となる障害者の範囲について照会がありました。
②これを踏まえ、平成30年5月16日に、厚生労働省から国の行政機関に対し、平成29年6 月1日現在の状況の通報において計上した障害者の範囲について、問い合わせを行いました。
③その結果、複数の国の行政機関において、障害者雇用義務制度の対象となる障害者の範囲に誤りが見られたことから、平成30年6月20日に、厚生労働省障害者雇用対策課長から各機関の人事担当課長に対し、平成29年6月1日現在の状況の通報内容について、通報の対象となる障害者の範囲について再点検を行い、通報内容に修正が必要な場合は再提出を行うことを依頼しました。この再点検により、改めて提出された通報の結果から、これまで雇用率を達成しているとされてきた国の機関が(厚生労働省などごく一部を除き)極めて低い状況にあることが明らかになったのです。・・・・・
« 『DIO』340号はオリパラ特集 | トップページ | 労働関係法令審議委員会議事録 »
コメント