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2018年9月10日 (月)

『季刊労働法』2018年秋号

262_hp 『季刊労働法』2018年秋号の案内が労働開発研究会のサイトにアップされています。

http://www.roudou-kk.co.jp/books/quarterly/6200/

特集は「SDGsと責任ある企業の労働慣行」です。

企業の活動領域やサプライチェーンが国を越えて世界のあらゆる国,地域に広がりつつある中,企業に求められる法令遵守の対象は,本国及び投資受入国の国内法令だけでなく,域外適用のある外国法令や政府調達規則にも及び,国連指導原則に代表されるCSR規範も企業に重大な影響を及ぼしています。それを反映してか,ILOの多国籍企業宣言,経団連の企業行動憲章が相次いで改訂され,企業の社会的責任(CSR)に関する議論が進んでいます。また,東京オリンピック・パラリンピック組織委員会策定「持続可能性に配慮した調達コード」にも長時間労働の禁止,ワークライフバランスの推進などとの記載があります。こうした背景から,今号では特集「SDGsと責任ある企業の労働慣行」をお送りします。

SDGsと責任ある企業の労働慣行 神戸大学・大阪女学院大学名誉教授 香川孝三

2017年改定版ILO多国籍企業宣言 ~グローバルビジネスとディーセント・ワーク~ 国際労働機関(ILO)駐日事務所プログラム・オフィサー 渉外・労働基準専門官 田中竜介

「ビジネスと人権」に関するグローバルな立法動向と労働法実務への影響 弁護士 高橋大祐

国際行動規範をいかに内在化するか ~ SDGsを経営に統合するために~ 明治大学特任教授・損保ジャパン日本興亜CSR室シニアアドバイザー 関 正雄

労働CSRの展開と労組等の取組み ~人権の主流化とSDGsへの対応 日本ILO協議会企画委員 国際労働財団アドバイザー 熊谷謙一

日本におけるグローバル枠組み協定(GFA)締結に向けた取り組み UAゼンセン副会長 郷野晶子

国際労働関係ではよく出てくる話題なのに、メインストリームの労働法学ではほとんど取り上げられることのないこのテーマを堂々の第1特集に取り上げています。

続く第2特集は「外国人労働政策の針路」です。

外国人労働政策の動向と課題 佐賀大学教授 早川智津子

入管法及び技能実習法の実務と今後の課題 弁護士 山脇康嗣

外国人労働者の権利侵害とその救済の実際 神戸大学大学院准教授 斉藤善久

第2特集は,深刻な人手不足を背景に,動きつつある,外国人労働者の管理体制,入管政策,そして,人権侵害とその保護の実際について取りあげます。最新動向を盛り込みながら、共生社会への示唆を得ます。

うーん、これはしかし、タイミングがあまりにもドンピシャすぎて、季刊誌の特集としてはややフライング気味になってしまった感がありますな。

今年3月の経済財政諮問会議以来、急激に技能労働者の大幅な受入れ政策に舵を切ってきた外国人労働者法政策をきちんと分析するには、この時点での特集は「ぬふふ、おぬし早まったな!」という言葉が思わず漏れてしまいます。

その他の記事は、

■時言■ 混乱を招いた最高裁二判決―労契法20条の解釈基準 ~最高裁第二小法廷平成30年6月1日判決~ 明治大学法科大学院教授 野川 忍

■座談会■ クラウドワーク研究の現段階 ―比較法研究・PFヒアリングを踏まえての中間的総括 法政大学客員教授(司会) 毛塚勝利 早稲田大学名誉教授 石田 眞 法政大学教授 浜村 彰 法政大学教授 沼田雅之

■論説■ 昭和27年労働組合法改正立法史料研究の可能性ないし限界 早稲田大学教授 竹内(奥野)寿

労働法規範における公序の失墜 ―デロゲーションから補足性原理へ― 九州大学名誉教授 野田 進

■アジアの労働法と労働問題 第34回■ 日本でアジア労働法を学ぶ意義 神戸大学・大阪女学院大学名誉教授 香川孝三

■イギリス労働法研究会 第30回■ イギリス労働法のWorker概念(1) 北九州市立大学准教授 石田信平

■労働法の立法学 第51回■ 職場のハラスメントの法政策 労働政策研究・研修機構労働政策研究所長 濱口桂一郎

■判例研究■ 黙示的な職務命令による勤務中/通勤中の災害の公務起因性 地方公務員災害補償基金山梨県支部長事件・東京高判平成30・2・28TKC25549680 = D1-Law.com28261417 上智大学教授 富永晃一

■書評■ 野川忍著『労働法』 評者 同志社大学教授 土田道夫

■キャリア法学への誘い 第14回■ 公務員制度とキャリア権 法政大学名誉教授 諏訪康雄

■重要労働判例解説■ 有期契約労働者と無期契約労働者との処遇格差の不合理性 (Ⅰ)ハマキョウレックス事件・最2小判平成30年6月1日労働判例1179号20頁 (Ⅱ)長澤運輸事件・最2小判平成30年6月1日労働判例1179号34頁 國學院大學教授 本久洋一

巻頭と巻末で、野川忍さんと本久洋一さんがハマキョウと長澤を取り上げているというのもたくまざる面白さです。

わたくしの連載は「職場のハラスメントの法政策」です。

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