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2018年7月28日 (土)

OECDの『日本の教育政策』

Djf51hcwsaauvh8 何だか文部科学省が炎上状態のためなのか、マスコミではあまり取り上げられていないようですが、OECDが昨日『日本の教育政策』の評価報告書を発表したようです。

http://www.oecd.org/education/education-policy-in-japan-9789264302402-en.htm

http://www.oecd.org/education/Japan-BB2030-Highlights-Japanese.pdf

日本の教育制度は、児童生徒と成人の両方において、OECD 諸国でトップを争う高い成果を生ん でいます。しかしながら、軽視できない経済的および社会人口学的な問題によって、この卓越 したモデルの維持可能性が疑問視されています。

それはどういうことかというと、

日本の教育制度の成功を語る上でひとつ極めて重要な特徴が、子どもたちに非常に包括的(全人的)な教育 を効果的に行っているということです。即ち、教員が熟練した能力を持ち、総体的に生徒のケアをよくして いること、生徒が身を入れて協力的な姿勢で学習していること、保護者が教育を重視し、学校外の付加的学 習(学習塾)に支出していること、そして、地域社会が教育を支援しているということです。この独特なモ デルが、日本の教育制度の全側面を基盤として一体となって機能しているのです。

というと、すごくいいことのようですが、その裏面にあるのが、

しかし、このシステムの代償として、教員に極度の長時間労働と高度な責任があり、それによって教員は研 修を受け、新学習指導要領に適応することを困難にしています。現行の学校組織(「チーム学校」)は、教 員の負担を減らし、学校で生徒向けの付加的サービスを提供することを目指しています。一方、学校と地域 社会間の連携・協働関係を強化するという政府の意気込みは、社会人口学的および経済的な変化が日本の教 育モデルのあり方の課題となる一方で、教育への全人的アプローチを維持しようという試みを意味していま す。

このトレードオフは、そう簡単に答えが出せるものではないということのようです。

Oecd1

も一つのグラフは、「日本の技能システムに寄与する教育の成果を高める: 日本社会に求められる急務」という項目に出てきますが、

Oecd2

成人力調査を見ると、日本の生涯学習への参加率は低く、同国における成人の学ぶ意欲は、調査参加国中で 最下位に近いことが分かります。そうした学習率の低さに繋がっている要因の中には、日本の成人の時間的 および経済的な制限、教育内容が労働市場との関連性に欠ける点や、関心または動機の欠如があります。日 本での生涯学習率を高めるためには、学習が労働市場のニーズに沿ったものであること、失業者または積極 的に労働市場に関わっていない者の就職支援につながること、そして仕事をしていて学ぶ時間が限られてい る労働者が参加できるようにすることが求められます

という内容の報告書なんで、本来ならもっと取り上げられてもいいはずですが、共同通信系以外にはあまり報じられていないようです。文部科学関係の記者がみんな違うネタに集中しているからで泣ければ幸いですが。

 

 

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