« 八代尚宏『脱ポピュリズム国家』 | トップページ | 2025年問題研究会報告書@中曽根康弘世界平和研究所 »

2018年6月 1日 (金)

ハマキョウレックス・長澤運輸に最高裁判決

というわけで、すでに報じられているように、注目されていたハマキョウレックス・長澤運輸に最高裁判決が出ました。

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/784/087784_hanrei.pdf (ハマキョウレックス)

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/785/087785_hanrei.pdf (長澤運輸)

ハマキョウの方は、高裁判決をさらに一歩進めた感じで、少なくとも手当については、合理的な理由がつかないと差をつけるのはダメという感じになってきたようです。

もう一つの長澤でも、高裁判決でOKだった精勤手当についてOUTとしたのは、それと共通した判断ですね。

これに対して、長澤はやはり単なる非正規の労働条件問題でなく、定年退職後の再雇用という難しさがあることから、基本給についてこうはっきり言った点がなんと言っても議論の焦点でしょう。

さらに,嘱託乗務員は定年退職後に再雇用された者であり,一定の要件を満たせば老齢厚生年金の支給を受けることができる上,被上告人は,本件組合との団体交渉を経て,老齢厚生年金の報酬比例部分の支給が開始されるまでの間,嘱託乗務員に対して2万円の調整給を支給することとしている。
これらの事情を総合考慮すると,嘱託乗務員と正社員との職務内容及び変更範囲が同一であるといった事情を踏まえても,正社員に対して能率給及び職務給を支給する一方で,嘱託乗務員に対して能率給及び職務給を支給せずに歩合給を支給するという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものとはいえないから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと解するのが相当である。

さあ、今日の判決で評釈することになっていた皆さんはご苦労様です。

 

 

|
|

« 八代尚宏『脱ポピュリズム国家』 | トップページ | 2025年問題研究会報告書@中曽根康弘世界平和研究所 »

コメント

この判決を聞いて思ったのは、勤務形態や年齢ではない「何か」を根拠にしないと賃金に差をつけることができなくなった、であればその「何か」にいったい何を持ってくるんだろう、ということです。ジョブ型に一歩一歩近づいているような感触を持ちました。

投稿: ちょ | 2018年6月 6日 (水) 17時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3288/73603014

この記事へのトラックバック一覧です: ハマキョウレックス・長澤運輸に最高裁判決:

» 最高裁の非正規判断報道に労組が登場しないわけ [シジフォス]
注目された6.1最高裁の判断だったが、やはり…の結果。長澤運輸の労働者が争った定年後再雇用の賃金大幅減額判断の壁は厚かった。しかし、ほとんど全てのメディアがこの提訴が全日建建設運輸連帯(連帯ユニオン)という労働組合によるものであることをスルーしている。個人で最高裁まで争えるはずはないし、多くの支援の力があるからの「運動」だが、そこに視点は何故か置かれない。そして労働組合のコメントも紹介されない。自分は再雇用を断って退職したが、多くの仲間は同じ仕事をしながらも賃金が半減する再雇用を受け入れて...... [続きを読む]

受信: 2018年6月 3日 (日) 05時28分

« 八代尚宏『脱ポピュリズム国家』 | トップページ | 2025年問題研究会報告書@中曽根康弘世界平和研究所 »