若者問題の中高年化
JILPTの『ビジネス・レーバー・トレンド』の4月号は「若者雇用を取り巻く現状」が特集で、例によって1月の労働政策フォーラム「若者雇用の質的変化を考える」が中心です。
http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2018/04/index.html
問題提起 若者支援、この15年を振り返る
基調講演 若年雇用の質的変化を踏まえた若年雇用対策の現状と展望
研究報告 近年の大都市の若者の職業キャリア――第4回「若者ワークスタイル調査」より
事例報告① 高学歴若年女性の入社後の悩み
事例報告② 若者を受け入れる社会に働きかける ――中小企業とネットワークをつくる
事例報告③ 都立高校における不登校・中途退学の未然防止に向けた取り組み
――都立学校「自立支援チーム」派遣事業事例報告④ 中間的就労の取り組み
パネルディスカッション
若者雇用はJILPTのお家芸で、初代小杉礼子さんが餅をつき、二代目堀有喜衣さんが捏ねてここまで発展してきたわけですが、はじめに搗いた頃の若者がすでに40代に達して中高年化してきていて、彼らは若者なのか中高年なのかというなかなか難しい問題にさしかかりつつあるようです。
堀さんの問題提起に曰く:
・・・そもそもの若者支援というのは、現在40代に達している就職氷河期世代のために策定されたものでしたが、当時の若者も今は中高年になっています。こうした人たちの支援は、若者問題の延長としてあり得るのか、あるいは中高年問題として改めてとらえるべきなのか-。・・・
なお、今号は昨年11月の日中韓の労働フォーラムも若者雇用がテーマだったので、その中国側と韓国側の報告内容も載っています。
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