判例評釈「永尾運送事件」@『ジュリスト』4月号
『ジュリスト』4月号に、私の判例評釈「社内報により賃金改定を行う労使慣行の存否--永尾運送事件」が載っています。
http://www.yuhikaku.co.jp/jurist
[労働判例研究]
◇社内報により賃金改定を行う労使慣行の存否――永尾運送事件――大阪高判平成28・10・26●濱口桂一郎……122
これ、判決文の載っている『判例時報』2333号には会社名は出てこないのですが、同じ事案が大阪府労委に係って、その救済命令が『別冊中央労働時報』1516号に載っているので、永尾運送という社名がわかるのです。
内容的にも、賃金改定という統一的かつ画一的な決定を建前とする労働条件決定・変更において、就業規則、労働協約、個別合意、労使慣行という手段をどのように適用すべきかという問題に関わる事案で、表層的な判決の思考を超えてどこまで突っ込んで物事を考えられるかを問われるような事案です。
是非ご一読を。
ちなみに、本号から「働き手・働き方の多様化と法」という連載が始まっており、第1回目は早稲田の島田陽一さんが「働き方改革と労働時間法制の課題」を書かれています。
全12回の連載とのことで、誰がどのテーマを書くのかも楽しみです。
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