人材と競争政策に関する検討会@公正取引委員会がそろそろ報告?
産経新聞が、これはリークなんでしょうか、「所属契約慣行の違法性指摘 芸能人、スポーツ選手 公取委が新見解」という記事を載せています。
www.sankei.com/entertainments/news/171227/ent1712270010-n1.html
芸能人、スポーツ選手やフリーランスの契約慣行の問題を議論してきた公正取引委員会による有識者会議の報告書案の概要が27日、分かった。所属するタレントや選手に対する過度な移籍制限や、フリーランスに他の企業との取引制限を一方的に課すことは独禁法違反に当たるとの解釈を初めて示した。
これはあれです。今年7月に本ブログでも取り上げましたけど、
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-f4b6.html
最近なにかと喧しい雇用類似というか、雇用のようで雇用でないフリーランス、特に芸能人やスポーツ選手の不明瞭な世界に公正取引委員会がメスを入れるぞと乗り込んだやつですね。
そこがそろそろ報告書をまとめると。
所属事務所を辞めた人気芸能人が仕事を失う事例や選手の移籍制限など契約に関するトラブルは多々あった。こうした人たちは所属先に対して立場が弱く、人権上の問題も指摘され、根強く残る不当な慣行に歯止めをかける狙いがある。
独禁法は優越的地位を利用して不当な条件で契約を結ぶことを禁じているが、労働契約の問題で独禁法違反になった例はない。報告書案は法改正をしなくても適用対象にできると指摘。関係業界に違反がないかを点検するよう呼び掛けたい考えだ。公取委は来春までに報告書を公表する。
ふむ、公取の検討会はどうなているのかと覗いてみると、
www.jftc.go.jp/cprc/conference/index.html
8月から11月までほぼ1月に1回の割で会合を開き、各委員からのプレゼンがあったようです。この各委員のプレゼン資料もなかなか面白くて熟読に値します。
で、4回目の11月5日は報告書(論点案)というのを議論したようですが、残念ながらというか当然か、それはアップされてません。中身が確定するまでは非公開ということですね。
ところが産経の記者は報告書案を見せてもらったんでしょう。法改正をしなくても、移籍制限や取引制限は独禁法違反だぞという方針のようですね。
ということで、正式には「来春」だそうなので、気を付けてみていきましょう。
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