ここら辺が一挙に胸に落ちた感じがある
久しぶりに『若者と労働』への書評。「本のアプリStand」というサイトで、評者は「天パ太郎」さん。
ずっと積まれていたのを今更読了。
就活に悩まされた一個人として、「なるほど!」と思わず唸る良書。筆者は厚生労働省の役人から労働政策研究の専門家になった人。
労働のあり方を、
欧米は特定の仕事に人を割り当てるジョブ型社会、
日本は特定の人に仕事を割り当てるメンバーシップ型社会
と二つに大別した上で分析。入社というものがどういうものかを分析。
何故、就活に苦しむのか?
どうしてブラック企業が日本にはびこるのか?
といったことを歴史、判例や研究を元に綺麗に説明。誰しも就活で思ってしまうであろう、
・何故、新卒採用の時に、大学で学んだことではなく、テニスサークルの副幹事長の話をするのか?
・禅問答に近しい自己分析と就活の関係性
・大学の学びの空虚さ
ここら辺が一挙に胸に落ちた感じがある。ブラック企業の分析に多少言葉が足りなかったり、
いわゆる一般職をもう少し広げた限定正社員の導入による労働政策の見直しが少し楽観的ではないか?と思う部分もあるが、
概ね頷くことばかり。就活のテクニック本に疑問符をつける人には、是非読んで欲しい一冊。
「ここら辺が一挙に胸に落ちた感じがある」という言葉が嬉しいです。
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