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2017年11月29日 (水)

読書メーターで拙著3つに短評

書評サイトの読書メーターに、ここ数日間に拙著3つへの短評がアップされています。

41mvhocvlまず、若者本や女子本に比べて一番売れ行きの悪い『日本の雇用と中高年』(ちくま新書)に、Nobu Asaokaさんが、

https://bookmeter.com/reviews/68104120

購入本読了。インターネットやAIの出現で社会環境が激変している中、直面する労働問題の唯一の答えは筆者曰く「長く生き、長く働く」。ぐうの音も出ない正論。日本と欧米諸国との雇用システムの違いを「メンバーシップ型社会」と「ジョブ型社会」と別け、その理由を歴史的な変遷と事例を挙げながら解りやすく解説。複雑怪奇な労働システムの全貌が見えてくる。知的熟練を前提に確立した年功賃金や終身雇用が不安定な今、システム改革を提唱。しかし、医療や年金等の福利厚生も一緒に考えなければならず、一筋縄ではいかない。

「複雑怪奇な労働システムの全貌が見えてくる」との評価、有り難いです。売れ行きが悪いのは、標的にされている当の中高年男性たちが、自分の置かれた状況を正面から直視したくないから読みたがらないからかも。

Chuko若者本の方は、kastroさんが

https://bookmeter.com/reviews/68022677

日本は世界でも稀なメンバーシップ制=特にスキルがなくても人間力で採用する新卒採用制によって主に雇用を維持している。それは欧米のジョブ型=欠員補充制とは違い、若年層の失業率の低く抑える一方で転職のしにくさや企業のブラック化などを招いている。ジョブ型にシフトするにあたり、学生の経験不足、スキル不足が起きることが予想されるが、ドイツのようにデュアルシステムを採用することにより、解決できるはずである。/日本の労働問題を解決するにはまだまだ時間が必要だなぁと思った。

こっちも、今なお同じような議論が繰り返されているようです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23614550X11C17A1000000/(新卒一括採用の見直しを MIT教授の日本復活論)

https://twitter.com/mohno/status/934926591934599168

メンバーシップ型からジョブ型にすれば、企業は即戦力を求めて新人研修をしなくなり、見込みのない部署は切り捨てられ、格差が拡大し、社会は一層不安定化する可能性が高いわけで、日本にそんな選択ができると思う?

Img_752f5d874047328e26f434ce08fbda5一方、女子本にはSAYAさんが、

https://bookmeter.com/reviews/68134614

働く女性を取り巻く難しさを、過去から現代にいたるまで論じて頂けて、ようやくわかった気になっています。理解できたとは言えませんが。日本の社会、根付いている人々の意識、西洋の思想の部分輸入、それらを発端とする給与や労働制度……さらには少子化と高齢化も絡んできて、ひどく複雑な問題になっているのだろうと思います。もう性別の観点で対策を考えるのは難しい気が。近代の変化が激しいので、上司および男性同僚、後輩それぞれとの意識差に気を付けて、また、今後の制度変化を見据えて、自衛はしておかないとと思わされました。

やはり当事者意識が本の売れ行きに影響しているようです。

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