« 自分の頭で考えるヒント | トップページ | 長時間労働は「三つ子の魂百まで」 »

ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用はパズルと積み木

ジョブ型とメンバーシップ型についてはいろいろな説明があって、比喩の仕方もいろいろあるんですが、「文系だけどシリコンバレーで働く」というブログで、おそらくアメリカでの実体験を踏まえてパズルと積み木という比喩を使った説明が試みられていて、なかなか興味深かったので紹介しておきます。

http://tobiccosan.blogspot.jp/2017/10/blog-post.html

・・・メンバーシップ型採用は、積み木。さまざまな大小似たような形の木のピースがあり、それをすべて使って何かを作らなければならない。持っているピースをできるだけ効率的にすべて使わなければいけないので、完成形のイメージは曖昧でおおざっぱ、「城」とか「工場」とか。いくつかのピースには特徴がある(三角形で一番上に乗せられなければならない、丸いので両側を細長いピースで挟まないと安定しない、など)ので、それらを支える形で汎用性の高い四角いピースをたくさん使って何かを完成させる。もしもピースが余ってしまっても簡単に捨てることはできないので、そのときは申し訳程度に横に並べてみたりするしかない。また、もしもピースが足りなくなったとき、新しく追加するにはお金がかかり、また追加したピースは簡単には捨てられないので、使い捨てピースで間に合わせるか、持ち合わせのピースで無理して細長く積み上げたりすることもある。上に置く用の三角形の特殊ピースばかり余ってしまうこともあるが、その場合もどこかに積まないといけないので、余った特殊ピースを乗せるためだけに追加で小さな城を横に作ったりする。

ピース側からすると、一回捨てられてしまうと別の積み木にいつ追加してもらえるかわからないので、できるだけ長く同じ場所で活用されるように汎用型の四角いピースを目指すことが安牌。

ジョブ型採用は、パズル。明確にどのような絵を描きたいかが決まっていて、そのためにできるだけピッタリとハマるピースを探す。どのピースもほとんどが特殊ピースなので、ぴったりはまるかはまらないかが明確で、すぐにピースが余ったり足りなくなったりする。それぞれのピースは捨てることも新しく追加することも比較的かんたんなので、描きたい絵が変わったり、描いてみてあまりうまくいかなくなったらいくつかのピースあるいは絵の一部を構成するピース群を捨てたり追加したりする。

あなたがどのような形のピースで、どのような場所にピッタリはまるのか明確な方が使われやすく、汎用性が高い特徴のない形のピースだと面白い絵が描けないのであまり役に立たない。・・・・

|
|

« 自分の頭で考えるヒント | トップページ | 長時間労働は「三つ子の魂百まで」 »

コメント

このブログ主の方が将来どのように成長して活躍されるのか、非常に楽しみですね。そこで、誠に手前勝手ながら、この方の「仕事」をプロファリングしてみますと…

まず、性別はおそらく男性。年齢は20代後半から30代前半か。文章に適度な経験と専門性、そして若さを感じます。勤める会社はHP、シスコ、GoogleなどのIT大企業。シリコンバレーで働く、とありますから、ここは素直にIT業界でしょう。

「大企業」とした理由は、社内転職、すなわちジョブポスティング(社内公募制)が実際にグローバルで行われていること。面白いのは、ご本人の言葉の通り、同じ会社内でもジョブを移ることは、言葉の正確な意味での「転職」(Job change)に他ならないことですね。

この方の職種は、きっと本社にオープンポジションの多めなバックオフィス系。フロントのいわゆる営業職(Sales)は通常の日本人にはハードルが高すぎるし、現地で外国人の営業マンにはあまり需要がないはず。カスタマーエンジニアやウェブエンジニアという可能性もなくはありませんが、その場合は技術系ですから自らを「文系」とは称しませんね。(その場合、「文系出身エンジニア」と自ら称するはずです)

私の勘では、この方はFinancial Analysit またはAccounting specialist ではないでしょうか。日本企業でいうところのいわゆる経理スタッフです。あるいは帰国子女バイリンガルであれば、人事の採用スタッフ(リクルーター)かもしれません。ジョブ型「採用」と書くあたりが人事系ジョブ(採用担当)の香りがしますが、文章の書き方や特徴から総合的に判断すると、人事系職種ではなく、よりロジカルなファイナンス職種に従事する方のように感じられます。

シリコンバレーはUS本社ですから、経理や人事などのバックオフィス系の職務はきっとかなり多く、件のパズルピースとしても厳密に細分化されているはずです。

ということで、案外、大組織の歯車の一角という点では日本の大企業と状況はさほど変わらないのかもしれませんね。その辺り、今後の仕事へのモチベーションをいかに高めていけるか、完全に自助努力ジョブ型の世界に異文化から勇気を持って飛び込んだ彼のさらなる成長には、適切な「メンター」役の方の存在が必要となるでしょうね。

投稿: ある外資系人事マン | 2017年10月17日 (火) 19時04分

キャリア論としても、極めて興味深い比喩ですね…。

すなわち、部材としてはこれといって特徴のないながらもそれ故(同じメンバーシップ会員資格を持ち会社から人事異動の対象として認識されている限りにおいては)いつでもどこでも使って貰えそうな汎用的直方体(レゴのようなブロック)を目指すのか? それとも、自分のスキルや専門性を磨き特徴のある外形を保持してユニークで代替不可能な(ある意味ではツブシの効かない)カスタムメイドのオブジェを目指すのか?まさにこれこそ、当人のキャリア(人生の轍)であり、人生そのものではありませんか。

明らかに各々のオプションには固有のリスクとリターン、一長一短があるゆえに、誰であれ大事な点は自分自身の特徴を知り得るキャリア中盤以降において自覚的にいずれかの生き方を自ら選択できるようになること、そうした意思決定をタイムリーに支援しうる雇用インフラを整えていくこと…。

投稿: ある外資系人事マン | 2017年10月18日 (水) 07時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3288/71989857

この記事へのトラックバック一覧です: ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用はパズルと積み木:

« 自分の頭で考えるヒント | トップページ | 長時間労働は「三つ子の魂百まで」 »