就活生による拙著書評
拙著『若者と労働』に対して、大学4年の就活生の方がこういう書評を書かれていました。夏休みに読んだ30冊の中で、特にお奨めの3冊の一つということです。
http://timeleft-blog.hatenablog.com/entry/2017/10/04/001340
「は?なんで私が面接で落とされるの?能力の面で見れば他の就活生と比べて劣ってるわけでもないし、むしろ優れてるほうでしょ?なんで?は?これが人柄採用ってやつ?糞だね!!」と思っている方におススメの一冊。日本式就職活動の基盤となっているものが良く分かります。これを読んだからといって、内定獲得のテクニックを得ることは決してできません。しかしこの本は、就職活動でこれまで当たり前だと考え、問題にさえしなかったことを可視化させます。読者によっては多くの盲目的な就活生が持ってしまう既存の価値観を捨て去ることができるでしょう。私のように就活に失敗した人。特に、それにより自信を無くした人は是非一読してみてください。
まさに「これを読んだからといって、内定獲得のテクニックを得ることは決してでき」ない本ですが、ある構造が可視化されることは確かだと思います。
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コメント
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Hamachan 先生の本はおしなべてそうなのですが、緻密精密な時代や法政策の背景及び企業行動の描写によって、読む前にはその存在をも疑い得なかったような社会の「構造」が「可視化」される」という功徳が確かにあるようです。
しかし、本来、多くの読者(特に若者)にとっては、むしろ本当の問題はそこからなのです〜ニッポン社会の「現実」を認識してからも、自分を見失わずに社会で「自立」する上で必要な職務をいかに経験していけるか…。
学校教育とメンバーシップ型雇用の接合面に現われる「特異点」としてのシューカツ。この恩典を現在(アベノミクス景気のお陰もあってか)多くの若者が享受していますね。それゆえ大変残念でしょうが、ブログ被引用者のようにそのメリットが新卒という入口で十分に受けられなかったと自覚される方は、是非ともその逆境をしっかり乗り越えることで(日本のメンバーシップ型社会でしか生きられない特異なサラリーマンではなく)、世界のどこでも通用するジョブを身に付けて真の(ある意味でスタンダードな)ビジネスマンに成長してほしいなぁと…。
そんな若者こそ、私は心より応援しています。
投稿: ある外資系人事マン | 2017年10月 5日 (木) 13時45分