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2017年10月 4日 (水)

L型専門職大学としての法学部?

こんな記事がありまして、

https://this.kiji.is/287539174809027681(法曹養成5年コースを検討 学部と法科大学院一体で、文科省)

文部科学省は2日、大学の法学部と法科大学院の計5年で一体的なカリキュラムを組む法曹養成コースを創設する案を中教審の特別委員会で示した。現行制度で法学部進学者が司法試験の受験資格を得るには、学部を4年で卒業し、法科大学院既修者コース(2年)を修了する必要がある。文科省は「資格を得るまでに時間と学費がかかるのが法科大学院離れの一因」として、在学期間の1年短縮で志願者減少を食い止めたい考えだ。

 文科省案によると、新たなコースは、法学部3年、法科大学院2年で構成するが、大学院で学ぶ科目を学部で先取りできるなど柔軟なカリキュラム設定を可能とする。

文部科学省はまだ現時点ではこの案なるものをアップしていないので、詳細はよくわかりませんが、作りすぎたロースクールがばたばた潰れているのは誰の責任か?という関係者にとっての大問題はとりあえず置いておくと、これは興味深い提案です。

というのは、現行学校教育法では、

第八十七条 大学の修業年限は、四年とする。ただし、特別の専門事項を教授研究する学部及び前条の夜間において授業を行う学部については、その修業年限は、四年を超えるものとすることができる。

と、法学部だけ3年制とすることはできないからです。

いや、実は今年5月に成立した学校教育法改正により、その次にこういう規定が追加されているので、

第八十七条の二 専門職大学の課程は、これを前期二年の前期課程及び後期二年の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年の後期課程(前条第一項ただし書の規定により修業年限を四年を超えるものとする学部にあつては、前期二年の前期課程及び後期二年以上の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年以上の後期課程)に区分することができる。

 専門職大学の前期課程における教育は、第八十三条の二第一項に規定する目的のうち、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を育成することを実現するために行われるものとする。

 専門職大学の後期課程における教育は、前期課程における教育の基礎の上に、第八十三条の二第一項に規定する目的を実現するために行われるものとする。

 第一項の規定により前期課程及び後期課程に区分された専門職大学の課程においては、当該前期課程を修了しなければ、当該前期課程から当該後期課程に進学することができないものとする。

3年制の法学部というのは、専門職大学前期課程としては可能です。その後専門職大学院としての法科大学院に進学する、という構想であれば、筋道が通ることになります。

そういえば、この専門職大学に至る議論の中で、G型だのL型だのという言葉が飛び交ったことがありましたが、ロー・カレッジとロー・スクールの「L型」だったということかな?

もちろん、職業教育におかしな偏見を持っている人はともかく、法学教育というのは本来この規定は十分適合しているわけですが(現在の法学部の実態は別として)。

第八十三条の二 前条の大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とするものは、専門職大学とする。

 専門職大学は、文部科学大臣の定めるところにより、その専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、及び実施し、並びに教員の資質の向上を図るものとする。

少なくとも、大型二種免許を取るための法学部よりは、ずっとまっとうな職業教育機関のイメージではありましょう。

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