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2017年9月 5日 (火)

『若者と労働』への書評

Chuko「ともだちがいない人の日常」というブログで、拙著『若者と労働』への大変丁寧な読み解きとコメントをしていただいています。

http://blog.livedoor.jp/friendless_tomoe/archives/18411885.html

東大の労働法の荒木先生が推薦していた新書。荒木先生は「判例百選」という法学部生にポピュラーな判例評釈の本のなかでも本書を用いている。荒木先生が推薦するからには読まなければならない一冊だろうと思っていたが、まさにそのとおりだった。・・・

ありがとうございます。ただ、実は『労働判例百選(第9版)』のブルームバーグ・エル・ピー事件の評釈の中で引用されているのは、『若者と労働』ではなくて、『日本の雇用と労働法』の方なんですが、いやまあでも、それを契機に本書をここまで深く読んでいただいたとすれば、大変有り難いことです。

・・・非常にすばらしい本で、日本がいかに特殊な雇用慣行をとっているのか、その問題、今後の方向性まで示している。やや冗長な部分があったが、それでもこの本で得られた知見は日本の労働環境を考える上で必要不可欠なものだった。・・・

と述べて、本書のエスキスを見事に解説していただいております。

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コメント

 まさか著者の方からご紹介いただけるとは思ってもみませんでした。本だけでなく、こちらのブログも拝見していますが、とても参考になります。
 判例百選の部分は失礼いたしました。後ほど修正しておきます。
 

いえ、判例百選から拙著へというコースは初めてだったので、ちょっとびっくりしました。

引用ブログ曰く、「…時代の変化についていけない中高年は、昔の感覚で「若者の甘え」だとか抜かすが、自分の現状把握能力の稚拙さをわかっていないアホだ。彼らを反面教師にして、こういう新書は常に読んでいかなければならないと思った。」…。

実は、小生も含めた中高年もかつてはみんな貴殿と同じ(理想を抱ける)若者だったのですよ…。

本書のような優れた本を読むなどして、私たちを取り巻く「現実」を新たに認識すること…。そして、肝心な問題はここから先なのですね〜 自分の属する組織や社会の中で個人がどのように行動し、改善する方向にいかに働きかけていけるか。

もしアタマでわかったにも関わらず、存在する問題を「見て見ぬふり」をし(大多数の諸先輩世代のように)長きに巻かれるような生き方を選んでしまうと、その人はかえって(現実を知ってしまったがゆえに)不幸になる、というか、自己に対して不誠実に生きていくことになると思うのです。

つまり、余計かもしれないことを「知る」ということはある意味、とてもリスキーなことかもしれませんよ…。

ちなみに、その「時代の変化についていけない中高年」向けには、『日本の雇用と中高年』という結構えぐい本も出しているのですが、残念ながら『若者と労働』が第6刷、『働く女子の運命』も第4刷まで出ているのに、まだ第1刷のままで重版がかかりません。中高年諸氏がいかに自分の姿をありのままに見るのを嫌がっているのかが、この格差からも若干窺えるような・・・。

Hamachan先生の著書、ちくま新書「日本の雇用と中高年」ですが…。

活字も(なぜか)微妙に小さめなせいか、誰であれ最後までしっかりと読みこなすには相応の知力と体力とエネルギーが要求される「大著」かと…

失礼ながら、こんな小難しい本を仕事の後にわざわざ読む時間があるくらいなら(メンバーシップ型中高年正社員であれば誰であれ)会社の「仲間」と一緒にワイガヤと居酒屋で飲みニュケーションでもしていた方がはるかに「おトクで、生産的」でしょと思える、身も蓋もないリアリティがきっとあるのかと…。売上(お金)はウソをつきませんからね。

おそらく雇用問題や労働法という分野は当事者にとっては実に居心地のよいマニアックな専門分野なのですが、門外漢の普通の大人には(一見取っつきやすく見えて)実は極めてハードルが高い領域だと思われます。

というわけで、新書本という体裁の割には専門性が高すぎて(かつ苦すぎる良薬でもあり)、容易には手が出せないのです…。

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