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『Japan Labor Issues』第1号

CoverJILPTの新たな英文月刊誌『Japan Labor Issues』の第1号が刊行されました。

http://www.jil.go.jp/english/jli/2017/documents/001-00.pdf

Trends
Key Topic:Government Decides “Action Plan for the Realization of Work Style Reform” :  Relevant Laws To Be Amended Aimed at Overtime Limits and Equal Pay for Equal Work
News:The 2017 Shunto, Wage Rise in SMEs and Non- Regular Employment: Changes in Negotiations Led by Pacesetters
News:One in Every Three Workers Experienced “Power Harassment”: MHLW is Taking Steps to Prevent It

Research
Polarization of Working Styles: Measures to Solve the Polarization and New Category of Regular Employees
Koji Takahashi

Judgments and Orders
Job Changes for Re-employed Retirees: The Toyota Motor Case
Keiichiro Hamaguchi

Series:Japan’s Employment System and Public Policy 2017-2022
What is Japanese Long-Term Employment System? Has it Vanished?
Makoto Fujimoto

Statistical Indicators

横文字が並ぶと読む気が起こらなくなるかも知れませんが、ざっと紹介すると、最初の「トレンド」では、キートピックとして荻野登さんが働き方改革について解説しています。外国人向けに「アベノミクス」という言葉の解説も付いています。あと、2017年春闘とパワハラの話題も。

ちなみに、パワーハラスメントという和製英語について、本文の冒頭で、

“Power harassment,” a Japanese combination of English words for harassing behavior by someone in position of authority toward his/her subordinates in the workplace, is on the rise.・・・・

と説明句を挿入していますが、ここは、人によっていろいろ意見のあるところでしょうね。正直言うと、私もパワハラという和製英語には未だに違和感があるのですが、政府も含めてここまで一般的に使われるようになると、こういう説明を入れて使っていくしかなさそうです。

次の「リサーチ」は、今回は高橋康二さんの働き方の二極化に関する研究のダイジェスト。

その次の「ジャッジメンツ・アンド・オーダーズ」はJILPT労働法研究会(んなものはない)による判例評釈で、今回は私がトヨタ自動車事件を取り上げています。名古屋高裁の判決をかなり批判してます。ちなみに次回は山本陽大さんが福原学園事件を取り上げます。乞うご期待。

そして日本の雇用システムを紹介するシリーズが続きますが、今回は藤本真さんの「長期雇用は消えたのか?」。これは続き物として読んでいただくと、一通り日本の雇用システムが頭に入るというものです。

というわけで、まあ主として外国人向けですが、英語によるダイジェストとして読めば、日本人にもそれなりに面白い記事になっているのではないかと思われます。

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コメント

Japan Labor IssuesーSep 2017〜読み応えのある創刊号mを早速、拝読…。

菅野氏の刊行のご挨拶から引き締まった適度な緊迫感が漲り、JL ReviewからJL Issuesへのタイトル変更理由(読者が疑問点を調べられること)や想定される読者層(グローバルな読者)が明記された上で、本誌の目的であるところ(日本が直面する雇用問題の最新情報を提供すること)が語られて期待感が高まります。

Trendsの働き方改革の英文記事など各コーナーの論文それぞれ面白かったですが、特に次回以降も個人的に楽しみにしたいのが藤本氏のシリーズ「Japan's Emploment System and Public Policy in 2017-2023」ですね。日本語で説明することさえ難しいわが国の複雑難解な雇用問題をロジカルな英語で読んでいくことで「何となくわかっていたこと」がクリアに整理され、小気味よく頭に入っていく気がします。

また全編を通じて専門用語は英語ではこう表現するのがベストだなぁ(同一労働同一労賃金はEqual pay for equal workなど)と改めて確認できますので、今後グローバルのマネジメントに日本固有の雇用事情を人事パーソンが英語でしっかりと説明し理解を求めていく際にもきっと役立つでしょう。

最新の雇用労働情報がアップデートでき、同時に英語の学習にもなる〜これはまさに一石二鳥です(しかも無料ですよ)。次号以降(隔月or 季刊?)も大いに期待してます。

投稿: 海上周也 | 2017年8月29日 (火) 17時34分

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