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欧州におけるデジタル経済と労働に関する動向@『JCM』2017年春号

Jcm金属労協JCMの機関誌『JCM』の2017年春号が「第4次産業革命とものづくり産業の未来」を特集していまして、そこにわたくしも「欧州におけるデジタル経済と労働に関する動向」を寄稿しています。

特集記事は、

インタビュー 第4次産業革命のもたらす影響 中沢孝夫

第4次産業革命と働くものの未来 浅井茂利

インダストリー4.0の現状と将来 川野俊充

ドイツにおける“労働4.0”ホワイトペーパー デジタライゼーションが労働社会に及ぼす影響と政策課題 山本陽大

欧州におけるデジタル経済と労働に関する動向 濱口桂一郎

というわけで、JILPTから山本さんもドイツ話で登場しています。いや、山本さん、ドイツの労働4.0でモテモテで、あちこちから引っ張りだこ状態です。

わたしのは、EUレベルの労働組合や政府機関等のさまざまな報告書を要約紹介したものですが、頭の整理にはなると思います。

 ここ数年来、経済のデジタル化に関わって労働の未来についての議論が世界的に急速に高まってきました。日本でも、厚生労働省が昨年2016年8月に『働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために懇談会報告書』をまとめていますが、どちらかというとふんわりした評論家風の議論になっており、欧米における詳細に突っ込んだ議論といささか落差があるように見えます。
 本稿では、主として欧州において経済のデジタル化によって急速に拡大しつつあるビジネスモデル-シェアリング・エコノミーとかコラボラティブ・エコノミーとかプラットフォーム・エコノミーとか呼ばれている仕組み-に着目して、公的機関や労働組合が議論している文書をいくつか取り上げ、日本における議論の示唆として貰えればと思います。

1 欧州生活労働条件改善財団の報告書
2 欧州委員会の「コラボラティブ・エコノミー」文書
3 欧州議会の「コラボラティブ・エコノミー」に関する分析
4 欧州労研の「デジタル経済」に関する報告書
5 インダストリオール欧州のデジタル化関係文書
6 フランクフルト・ペーパー
7 最後に

 残念ながら日本ではまだこうした議論が労働の世界で本格的に展開されるまでに至っていません。連合がようやくクラウドワークの調査を始めたところであり、欧米に比べて数年遅れの状態と言えます。とはいえ、現実はかなり先を行っているようです。本稿で紹介した諸文書も参考にしながら、今後日本でもこうした問題が労働組合の中で、あるいは労働法や労働経済などの研究者の間で、熱心に議論されるようになることが期待されます。

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