『働く女子の運命』感想いくつか
ツイッター上に拙著『働く女子の運命』の感想が連投されていたので。「ようこ」さん。
「働く女子の運命」読了。富岡製糸場黎明期から育休世代のジレンマまで、読み応えあった!↓対談記事見つけたのでペタっと。
対談の後編。私は「スカートをはいたオッサン」を待ち構える企業の姿勢はこの5、6年で終わるような気がしてる。無限定社畜な働き方が出来る正社員割合がガクンと減るから。目指すモデルが変わる、きっと。
「モーレツ長時間労働こそ尊い」思想は、やはり緩やかに崩壊しつつあるよ。最近、在宅勤務とフレックス勤務が導入された我が社。それら制度利用者がジワジワ増えてるのね。そのことが、「モーレツ最高!」の城をぬるま湯でふやかして溶かしちゃうみたいに空気を少しずつ変えてるんだ。
こういう空気がもっともっと広く深く社内に浸透すれば「コアタイム以外の会議の設定、やめない?」って自発的に意見が出るんじゃないかな。これまではフレックスのデメリットとしての「会議に人が揃わない」だけど、会議を厳選するキッカケにすればいいかと。
かけられる時間の違いで、業務量・質って人によって偏りが出ることはある程度そのとおりで。だとすると濱口さんの言うとおり、一部のグローバル活躍社員(エリート)と、大多数のローカル社員に棲み分けした方が、企業としては安定するのかもしれない。全員島耕作を目指せないもん。特に女性は。
話がポンポン飛んで申し訳ない。「働く女子の運命」読んで1番の感想は、自分が雇均法第1世代やBG・OL全盛期に当たらなくてよかった!ということだ。女性だというだけど、絶対にドロップアウトしていると思うから。それと比べれば今は格段に良くなったと思う。
02年に総合職として新卒入社した時は、女性総合職採用2年目で、社食に行くと制服組の女性から好奇の視線が寄せられるのを感じた。圧倒的な「浮き」感。電話を取れば「あー、男性に変わってくれる?」という状態。一般職の制服はあれからすぐに廃止され、一般職の新規採用もなくなり→
女性総合職の採用割合も10?20%から、近年では40%強に増えて来た。数自体もマイノリティではなくなってきた。電話で「女の子」扱いされることも減った。会社にダイバーシティ推進グループできた。働き方改革、在宅勤務、フレックス導入!この15年はすんごい変化が起きたのだと思う。
ただ、濱口氏が言うとおり、一般職的なポジションも必要だといえことが最近再確認されて、男女問わず「SS職」というカテゴリが出来た。が、やはりこのカテゴリには女性しかいないんだなー。もちろん現役社員でSSに変更も可能なんだけど。介護でSSに移る社員はこれから出てくるかもな。
あと、「本のアプリStand」というサイトにも、拙著への書評が。「chou」さん。
働く女子の”これから”の運命というより、”歴史”がメイン。ちょっとイメージした内容とは違かった。
日本の雇用制度の歴史はおおまかには知っているけど、知らなかった衝撃の歴史もあってそれなりに面白かった。
1950年代の、28歳女子定年制とか!
結婚が決まったら退職する旨の誓約書を出して入社とか!まだまだ女性の職業人生って、男性と比べると色々な壁はあるけれど、その時代から比べれば、独身女性である私が、40歳を過ぎて管理職として他社に転職しているのだから、時代は徐々に変わりつつある…
奇しくも、どちらもアラフォー女性で、世の中は変わりつつあるという認識のようです。
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