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2017年4月 4日 (火)

上野千鶴子『時局発言』

9784866210445上野千鶴子さんの『時局発言』(WAVE出版)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.wave-publishers.co.jp/np/isbn/9784866210445/

毎日新聞に連載した書評をまとめたもので、拙著『働く女子の運命』も対象に入っていますので、お送りいただいたのでしょうね。

新聞紙上で書評されたときのエントリは:

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-35f8.html(上野千鶴子さんの書評@毎日夕刊)

拙著に対する批評は:

拙著「女たちのサバイバル作戦」(文春新書)で、「日本型雇用」が諸悪の根源と論じた。まったく同じことを、濱口桂一郎さんが「働く女子の運命」で書いている。同書には「そうか、やっぱり、そうだったんだ。ニッポンの企業が女を使わない/使えない理由が腑(ふ)に落ちた」と推薦の文を寄せた。日本型雇用とは、終身雇用、年功序列給、企業内組合の3点セットからなる。ひとつの組織に長く居すわれば居すわるほどトクをするというしくみだ。一見、性差上、中立的に見えるが、このルールのもとでは長期にわたって構造的に女性が排除される。これを間接差別という。日本型雇用はあきらかに女性差別的な雇用慣行だということを、濱口さんも立証している。そのとおり、均等法時代から、「男なみ」の労働環境に女も合わせろという「男女平等」がうまくいくわけがない、とわたしたちは警告してきたのだ。変わらなければならないのは女ではない。企業と男性社員の働き方のルールの方だ。

ちなみに、この上野さんとhamachanが初めて対談したのが、

http://hon.bunshun.jp/articles/-/4523 (働く女子は活躍できるのか? 濱口桂一郎×上野千鶴子、"組織の論理"と"女性の論理"が大激論!(前編))

http://hon.bunshun.jp/articles/-/4524 (働く女子は活躍できるのか? 濱口桂一郎×上野千鶴子、"組織の論理"と"女性の論理"が大激論!(後編))

です。掛け合い漫才を見るように読んでいただければ、と。

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