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2017年3月 3日 (金)

本田一成『チェーンストアの労使関係』

9784502212314_240本田一成さんの大著『チェーンストアの労使関係 ―日本最大の労働組合を築いたZモデルの探求』(中央経済社)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.biz-book.jp/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%8A%B4%E4%BD%BF%E9%96%A2%E4%BF%82%E2%80%95%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9C%80%E5%A4%A7%E3%81%AE%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%B5%84%E5%90%88%E3%82%92%E7%AF%89%E3%81%84%E3%81%9FZ%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%8E%A2%E6%B1%82/isbn/978-4-502-21231-4

チェーンストアの急速な発展に労働組合が果たした役割は大きい。チェーンストアの労組であるゼンセンは日本最大であり、その成長過程・統治方法を独自のモデルで解明する。

既に金子良事さんが詳しい紹介をされていますが、

http://ryojikaneko.blog78.fc2.com/blog-entry-460.html

ここ数年読んだ本のなかでもっともすごい本なんじゃないかなと思うくらいです。大著なんですが、これも本田さんからすれば、詳細に書いた紀要論文のダイジェストという性格なんですね。とにかく、冲永賞をはじめ、今年の労働関係の賞は総ナメだと思います。労使関係に関心ある人は読むべきです。

と、大絶賛です。

上の版元の短い紹介文はややミスリーディングで、その昔は繊維産業という製造業の産別だった全繊同盟が、流通部会を作ってこの新興のフロンティア領域に殴り込みをかけてくるまでの、いくつかの先行的な取り組みも本書の前半部で詳しく取り上げられています。第1部の「流通産別構想の輻輳と「ゼンセン以前」」では、第1章「流通産別構想の生成と併存」や第2章「先覚的なチェーンストア労組」でこれらが叙述されていますが、そうした一般同盟とか商業労連とか、全国チェーン労協とか、同盟流通とか、いろいろ変遷を経て今のUAゼンセンに流れ込んでくるわけですね。

序章 チェーンストアの労使関係を考察するために

第1部 流通産別構想の輻輳と「ゼンセン以前」

第1章 流通産別構想の生成と併存

第2章 先覚的なチェーンストア労組

第3章  「ゼンセン」の組織化戦略と流通部会の結成

第2部 「ゼンセン」のチェーンストア組織化

第4章 流通部会「設立メンバー」のチェーンストア労組

第5章 イトーヨーカドー労働組合

第6章 全ダイエー労働組合

第7章 流通産別の実現―UAゼンセン結成への道程

終章 「Z点超え」と労働組合

さて、表紙にでかでかと「Z」の文字が刻まれていますが、これが本書のキーワード。ZはゼンセンのZ、ウは宇宙船のウ。Zモデルとは、大産別主義と内部統制の最適なバランスですが、それを導いた「Z点」はどこだったか?というのが本書の探求の一つのポイントです。

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