藤田孝典『貧困クライシス』
藤田孝典さんの『貧困クライシス 国民総「最底辺」社会』(毎日新聞出版)をお送りいただきました。ありがとうございます。
http://mainichibooks.com/books/social/post-389.html
これまで『下流老人』や『貧困世代』を出してきた藤田さんが、若者も中年も、女性も老人も全部まとめて一冊にした本です。
●第1章 若者の貧困
●第2章 中年の貧困
●第3章 女性の貧困
●第4章 老人の貧困
●第5章 貧困ニッポンを生きる 社会と個人ができる最善策
第1章の「つかみ」は例のNHKの番組に出て。「お前は貧乏じゃない」と猛烈にバッシングされた女子高生の話、第2章のつかみは人工透析患者は自己責任だから全額実費負担にしろと言った例のフリーアナウンサー氏ですが、全体に藤田さんが自ら携わってきた様々な事例が満載です。
・・・幸い、ほっとプラスには年間約500件を超える相談があり、支援者である私たちは、極めて貧困が見えやすい位置にいる。見えてきた貧困を少しでも社会に伝え、多くの人とクライシスを共有していきたい。そして、早めに貧困に気づき、対処できる力を養っていただきたいと切に願う。
本書を通じて、日本が生涯貧困に至った背景と実態をつまびらかにし、起死回生の道を多くの読者と模索したい。
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